二世帯住宅を検討している方にとって、どのタイプを選ぶかは重要な決断です。
完全分離型の二世帯住宅は、親世帯と子世帯が同じ建物に住みながらも、それぞれの生活空間を独立させ、プライバシーを守りながら共に暮らせる住宅です。
本記事では、完全分離型の二世帯住宅の基礎知識からメリット・デメリット、間取りの特徴まで詳しく解説します。
完全分離型の二世帯住宅とは?
完全分離型の二世帯住宅とは、親世帯と子世帯が同じ建物に住みながらも、玄関やキッチン、バスルームなどの生活空間を分ける二世帯住宅です。
それぞれが1つの世帯として、プライバシーを保ちながらも同じ敷地内で生活できるため、親世帯との適度な距離感を保ちながら、近くでサポートをし合える点が魅力です。
完全分離型を含め、二世帯住宅は主に3つのタイプがあります。
二世帯住宅には3タイプある
・完全分離型
完全分離型は、親世帯と子世帯が完全に別の住空間を持つ形式です。
玄関やキッチン、浴室などもすべて独立しているため、プライバシーをしっかり確保できます。
・同居型
同居型では、親世帯と子世帯が完全に同じ生活空間で暮らします。
玄関やリビング、キッチンなども共用で、一緒に生活を送る二世帯住宅です。
・一部共用型
一部共用型は、玄関やリビングなど一部の空間を共用しながらも、寝室やキッチンなどはそれぞれの世帯で独立させる二世帯住宅です。
完全分離型が選ばれる理由
「二世帯住宅に関するアンケート調査」によると、完全分離型の二世帯住宅が選ばれる理由は、親世帯と子世帯の「プライバシー確保のため」という意見が71.8%と多く、互いの生活領域を分けたいと考える家庭が多いようです。
玄関やキッチン、バスルームが独立しているため、生活リズムやライフスタイルの違いがあっても、お互いに気兼ねなく暮らせます。
また、子育てや介護が必要になった場合でも、近くで支え合う安心感がありながら、お互いの干渉を抑えた生活が可能です。
こうした点から、将来の家族の変化にも柔軟に対応できるため、完全分離型は多くの家庭に選ばれています。
参照元:二世帯住宅に関するアンケート調査
完全分離型のメリット
生活リズムが違う場合でも対応できる
完全分離型の二世帯住宅では、親世帯と子世帯が独立した生活空間を持つため、生活リズムが異なっていても互いに干渉することなく快適に暮らせます。
例えば、親世帯が早寝早起きで子世帯が夜型の生活をしていても、音や動きが直接伝わらないため、ストレスを感じることが少なくなります。
各世帯が自分たちの生活ペースを維持しながら快適に暮らすことができます。
家事・育児が協力できる
完全分離型の二世帯住宅では、生活空間は独立していますが、親世帯と子世帯が近くに住んでいるため、家事や育児を協力しやすい環境が整います。
例えば、子どもの送り迎えや食事の準備を親世帯が手伝うことで、子世帯の負担を減らすことができます。
また、急な用事や仕事で忙しいときにも、親世帯のサポートが期待できるため、家庭全体での家事や育児の分担が可能です。
将来の資産価値に期待できる
完全分離型の二世帯住宅は、将来の資産価値にも期待できます。
独立した生活空間を持つため、親世帯や子世帯が転居した場合でも、賃貸物件として貸し出しやすくなるのがメリットです。
完全分離型のデメリット
建築費が高くなる
完全分離型の二世帯住宅は、親世帯と子世帯が独立した設備やスペースを持つため、建築費が通常の住宅よりも高くなります。
玄関やキッチン、バスルームなどの設備をそれぞれに設ける必要があるため、材料費や施工費が増加します。
また、二つの生活空間を設計するための工夫や広めの土地が必要になることも、コストがかかる理由の一つです。
同居より光熱費がかかる
完全分離型の二世帯住宅では、同居型に比べて光熱費が高くなる傾向があります。
親世帯と子世帯が独立した住空間を持つため、同居と比較すると、冷暖房や電気、ガス、水道などのエネルギー消費が増えます。
それぞれの世帯で光熱費を別々に支払うことが多いため、同居型に比べて日常的なランニングコストが高くなることを考慮しましょう。
完全分離型の二世帯住宅の間取り
左右分離型の特徴
左右分離型は、二世帯住宅を左右に分けて配置する形式で、戸建て住宅が2つ並んだような設計が特徴です。
玄関や生活空間が完全に独立しているため、親世帯と子世帯のプライバシーをしっかり確保できます。
また、上下分離型に比べて音の問題が少ないため、生活音が気になりにくいのも大きなメリットです。
上下分離型の特徴
上下分離型は、二世帯住宅を上下階で分ける形式で、1階と2階をそれぞれ親世帯と子世帯が使用する設計が特徴です。
土地の広さを有効に活用できるため、敷地面積が限られている場合に適しています。
また、屋根や基礎部分を共有できるため、左右分離型に比べて建築費が抑えられます。
ただし、上下の生活音が気になりやすいため、防音対策が必要になることもあります。さらに階段の位置など、将来の生活の利便性も考慮する必要があります。
二世帯住宅で後悔しやすいポイント
間取りを自由に決められない
二世帯住宅では、親世帯と子世帯双方の要望を反映する必要があるため、間取りの自由度が制限されることがあります。
親世帯が高齢の場合、バリアフリーや段差のない設計を優先することが多く、子世帯が希望するデザインや設備を取り入れにくくなる場合があります。
また、完全分離型であっても、限られたスペース内で各世帯に必要な設備を設置するため、十分な広さや快適さを確保できないことも。これが後々の不満につながることがあります。
生活音が気になる
二世帯住宅でよく後悔するポイントの一つに、生活音の問題があります。
完全分離型とはいえ、同じ建物内で生活するため、特に上下分離型では階上の足音や物音が気になることがあります。
また、左右分離型でも壁を隔ててお互いの生活音が伝わることがあるため、防音対策をしっかりと行わないとストレスの原因になることもあります。
親世帯と子世帯のライフスタイルが異なる場合、夜間や早朝の生活音が予想以上に気になってしまうケースも少なくありません。
友人を招待しづらい
二世帯住宅では、親世帯と子世帯が近くに住んでいるため、友人を気軽に招待しづらいと感じることがあります。
片方の世帯が在宅中だと、訪問者の声や音が気になったり、プライバシーに配慮が必要になることも。また、完全分離型でも玄関や庭、駐車スペースが共有だと、友人が親世帯と接触する場面が避けられないケースがあります。
親世帯に気を使い、自由に過ごせないと感じることもありますが、事前の話し合いや工夫で改善できることも多いでしょう。
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まとめ
完全分離型の二世帯住宅は、親世帯と子世帯のプライバシーをしっかり確保しながら、互いにサポートし合える住まいです。
生活リズムが異なる場合でも干渉を避けやすく、子育てや介護のサポートもしやすい点がメリットです。一方で、建築費や光熱費が高くなる点や生活音への配慮が必要な場合もあるため、事前の話し合い計画を立てましょう。
完全分離型の二世帯住宅を検討する際は、家族の希望をしっかり反映し、快適で長く住めるプランを選びましょう。