2025.11.11

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注文住宅の床暖房は後悔する?注意点や費用・電気代を解説

「冬でも足元からポカポカ暖かい家に住みたい…」
注文住宅を建てるなら、そんな快適な暮らしを実現できる床暖房に憧れますよね。

しかし、同時に「初期費用がすごく高いんじゃないか」「毎月の電気代が心配…」といった不安から、導入をためらっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、注文住宅の専門知識を持つプロのライターとして、床暖房の導入で後悔しないために知っておくべき情報を徹底解説します。

具体的には、

  • 床暖房で後悔しがちな5つの理由
  • 気になる初期費用や電気代のリアルな相場
  • 「温水式」と「電気式」どちらを選ぶべきか

など、あなたが抱える疑問や不安にすべてお答えします。この記事を読めば、あなたの家族にとって床暖房が本当に必要なのか、最適な選択をするための知識が身につきます。

注文住宅の床暖房で後悔する理由

多くの人が憧れる床暖房ですが、なぜ「導入して後悔した」という声が聞かれるのでしょうか。まずは、よくある後悔の理由を5つ見ていきましょう。

予想以上に高かった初期費用

床暖房の導入には、数十万円から百万円以上の初期費用がかかることが、後悔の大きな原因です。特に、家全体の快適性を求めて広範囲に設置すると、予算を大幅にオーバーしてしまうケースも少なくありません。住宅ローンの借入額が増えることにもつながるため、慎重な資金計画が求められます。

月々の電気代・ガス代の負担

「冬の間ずっとつけっぱなしにしていたら、電気代の請求額に驚いた」という声も多く聞かれます。床暖房は快適な反面、エアコンなどの他の暖房器具と比較してランニングコストが高くなる傾向があります。特に、住宅の断熱性・気密性が低いと熱が逃げやすく、余計に光熱費がかさむ原因になります。

暖まるまでの時間が長い

床暖房は、床材をゆっくりと温めて部屋全体に熱を伝える「輻射熱(ふくしゃねつ)」を利用する暖房方式です。そのため、スイッチを入れてから部屋全体が暖かさを感じるまでに時間がかかるという特性があります。朝起きてすぐに暖まりたい、帰宅後すぐに快適な室温にしたい、といった使い方をしたい人にとっては、このタイムラグがストレスに感じられることがあります。

低温やけどや肌の乾燥

床暖房は火を使わないため安全なイメージがありますが、長時間同じ場所に座ったり寝転んだりしていると「低温やけど」のリスクがあります。特に、小さなお子様やペットがいるご家庭では注意が必要です。また、部屋全体が暖まることで空気が乾燥しやすくなり、肌や喉の不調を感じる人もいます。

メンテナンスや故障時の費用

床暖房は床下に設置するため、一度故障すると修理が大掛かりになり、高額な費用がかかる可能性があります。特に温水式の場合、不凍液の交換などの定期的なメンテナンスも必要です。こうした維持管理の手間や将来的なコストを十分に理解せずに導入すると、後々の負担に後悔することになります。

床暖房の費用と電気代

後悔の理由として最も大きい「コスト」について、具体的な相場を見ていきましょう。初期費用、ランニングコスト(電気代)、メンテナンス費用に分けて詳しく解説します。

【初期費用】新築時の設置費用の相場

新築時に床暖房を設置する場合の費用は、種類(温水式・電気式)や設置面積によって大きく変わります。

  • 温水式床暖房
    リビングのみ(約20畳)に設置する場合、約60万円~100万円が相場です。熱源機(給湯器など)の設置費用も含まれます。
  • 電気式床暖房
    同じくリビングのみ(約20畳)の場合、約40万円~80万円が目安です。温水式に比べて初期費用は安い傾向にあります。

全館床暖房のように家全体に設置する場合は、100万円を超えることも珍しくありません。ハウスメーカーによっては標準仕様に含まれている場合もあるため、プランをよく確認することが重要です。

【電気代】温水式と電気式の比較

月々のランニングコストは、暮らしの満足度に直結する重要なポイントです。ここでは、LDK(20畳)で1日8時間使用した場合の電気代の目安を比較します。

  • 温水式床暖房(ガス式)
    月々のガス代は約4,000円~7,000円が目安です。エコジョーズなどの高効率給湯器を使うことで、さらにコストを抑えられます。
  • 温水式床暖房(ヒートポンプ式)
    月々の電気代は約3,000円~6,000円が目安です。空気の熱を利用するため、ガス式や電気式に比べてランニングコストが安いのが特徴です。
  • 電気式床暖房
    月々の電気代は約6,000円~12,000円が目安です。立ち上がりが早い反面、ランニングコストは高くなる傾向があります。

※上記はあくまで目安です。建物の断熱性能、地域、設定温度、電力・ガス会社のプランによって変動します。

エアコン暖房とのランニングコスト比較

同じ条件下でエアコン暖房を使用した場合、月々の電気代は約3,000円~5,000円が目安です。
単純なランニングコストだけを比較すると、エアコン暖房の方が床暖房よりも安く済むケースが多いです。ただし、床暖房には「足元から暖かい」「空気が乾燥しにくい」といったエアコンにはない快適性があります。どちらが優れているかではなく、それぞれの特性を理解して選ぶことが大切です。

メンテナンス費用と保証期間

床暖房を長く快適に使うためには、メンテナンスが欠かせません。

  • 温水式床暖房
    床下のパイプを流れる不凍液の交換が10年に1回程度必要で、費用は約3万円~5万円が相場です。また、熱源機である給湯器やヒートポンプは、約10年~15年で交換時期を迎え、20万円~50万円程度の交換費用がかかります。
  • 電気式床暖房
    基本的に定期的なメンテナンスは不要です。ただし、故障した場合は床を剥がしてヒーターを交換する必要があり、高額な修理費がかかる可能性があります。

メーカー保証は1年~2年が一般的ですが、床下のヒーターやパイプ部分には10年程度の長期保証が付いている場合が多いです。保証内容や期間は、契約前に必ず確認しておきましょう。

床暖房の種類と最適な選び方

床暖房には大きく分けて「温水式」と「電気式」の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身のライフスタイルや予算に合ったものを選びましょう。

温水式床暖房の特徴とおすすめな人

温水式床暖房とは、ガスや電気で作ったお湯を床下のパイプに循環させて床を暖める方式です。

  • メリット
    • ランニングコストが比較的安い
    • 部屋全体をムラなく暖めやすい
    • 一度暖まると冷めにくい
  • デメリット
    • 初期費用が高い
    • 暖まるまでに時間がかかる
    • 定期的なメンテナンスが必要

こんな人におすすめ

  • 長時間、広い範囲で床暖房を使いたい人
  • 初期費用よりも月々のランニングコストを重視する人
  • 家全体の断熱性・気密性を高め、効率よく使いたい人

電気式床暖房の特徴とおすすめな人

電気式床暖房とは、床下に設置した電熱線ヒーターやカーボンシートに通電して床を暖める方式です。

  • メリット
    • 初期費用が比較的安い
    • スイッチを入れてから暖まるまでが早い
    • 基本的にメンテナンスフリー
  • デメリット
    • ランニングコストが高い傾向にある
    • 長時間使用すると電気代がかさむ
    • 温水式に比べて暖かさにムラが出やすい場合がある

こんな人におすすめ

  • 初期費用をできるだけ抑えたい人
  • キッチンや脱衣所など、限られたスペースだけを暖めたい人
  • 使用時間が短く、すぐに暖かさが欲しい人

全館床暖房と部分床暖房の選択基準

床暖房を設置する範囲も重要な選択肢です。

  • 全館床暖房
    LDKだけでなく、廊下や洗面所、トイレ、居室など、家全体に床暖房を設置する方式です。家中のどこにいても温度差がなく、ヒートショックのリスクを軽減できるのが最大のメリットです。
    • 選択基準: 最高の快適性を求める、予算に余裕がある、ヒートショック対策を重視したい。
  • 部分床暖房
    家族が長く過ごすLDKや、寒さが気になる脱衣所など、必要な場所だけに設置する方式です。コストを抑えながら、生活の中心となる空間の快適性を高めることができます。
    • 選択基準: コストを抑えたい、特定の場所の寒さを解消したい、他の暖房器具と併用したい。

「どのくらいの快適性を求めるか」と「かけられる予算」のバランスを考えて、最適な範囲を決めましょう。

床暖房のメリット・デメリット

ここでは、改めて床暖房のメリットとデメリットを整理します。導入を判断するための参考にしてください。

導入して良かった5つのメリット

  • 足元からポカポカ暖かい
    床からの輻射熱と伝導熱で、まるで日向ぼっこのような自然な暖かさが得られます。「頭寒足熱」の理想的な状態で、エアコンのように顔がほてることもありません。
  • 空気がクリーンで乾燥しにくい
    エアコンのように風を起こさないため、ホコリやハウスダストを舞い上げません。また、燃焼を伴わないため空気が汚れず、乾燥しにくいのも嬉しいポイントです。
  • 部屋がスッキリして広く使える
    暖房器具を室内に置く必要がないため、部屋を広々と使えます。小さなお子様がストーブにぶつかったり、コードに足を引っ掛けたりする心配もありません。
  • 結露が発生しにくい
    部屋全体を均一に暖めるため、壁や窓と室内の温度差が小さくなり、結露の発生を抑制する効果が期待できます。
  • 運転音が静か
    エアコンやファンヒーターのような運転音がないため、とても静かです。就寝時や集中したい時でも、音を気にせず快適に過ごせます。

知っておくべき4つのデメリット

  • 高額な初期費用とランニングコスト
    これまで解説した通り、導入費用と月々の光熱費が他の暖房器具より高くなる可能性があります。
  • 暖まるまでに時間がかかる
    特に温水式は、快適な温度になるまで30分~1時間程度かかることも。タイマー機能を活用するなどの工夫が必要です。
  • 低温やけど・肌の乾燥のリスク
    快適だからといって長時間同じ姿勢でいると、低温やけどの危険性があります。加湿器を併用するなど、乾燥対策も必要です。
  • メンテナンスや修理が大変
    床下に設置されているため、故障時の修理は床材を剥がすなど大掛かりになる場合があります。

本当に必要?導入判断チェックリスト

あなたの家族にとって床暖房が必要かどうか、以下のリストでチェックしてみましょう。

  • □ 冬の足元の冷えが特に気になる?
  • □ エアコンの風や乾燥が苦手?
  • □ 小さな子供や高齢の家族がいる?
  • □ 部屋に暖房器具を置きたくない?
  • □ 初期費用やランニングコスト増を許容できる予算がある?
  • □ 家全体の断熱性・気密性を高める計画がある?
  • □ 最高の住み心地と快適性を追求したい?

3つ以上チェックが付いた方は、床暖房の導入を前向きに検討する価値があるでしょう。

注文住宅の床暖房に関するQ&A

最後に、床暖房に関してよく寄せられる質問にお答えします。

「つけっぱなし」運転は本当にお得?

はい、高気密・高断熱住宅においては「つけっぱなし」の方がお得になるケースが多いです。
床暖房は一度冷えてしまうと、再び暖めるのに大きなエネルギーを消費します。そのため、電源をこまめにオン・オフするよりも、シーズン中は低い温度で24時間つけっぱなしにしておく方が、結果的にトータルの光熱費を抑えられることがあります。特に一条工務店のような全館床暖房では、つけっぱなし運用が推奨されています。

冬場の最適な温度設定は何度?

床暖房の快適な表面温度は25℃~30℃程度と言われています。室温としては20℃~22℃くらいが目安です。これ以上に設定すると、低温やけどのリスクや光熱費の増加につながります。まずは低めの温度から試してみて、ご自身の体感に合わせて微調整するのがおすすめです。

太陽光発電システムとの相性は?

非常に良いです。
特に日中に発電した電力で稼働するヒートポンプ式温水床暖房や電気式床暖房は、太陽光発電と組み合わせることで電気代を大幅に削減できます。昼間のうちに発電した電気で床を暖めておき、その熱を夜間まで持続させるという賢い使い方が可能です。

無垢材フローリングでも設置できる?

はい、床暖房対応の無垢材フローリングを選べば設置可能です。
ただし、無垢材は温度や湿度の変化によって伸縮や反り、割れが生じやすい性質があります。床暖房に使用する場合は、含水率が低く、熱に強い樹種(オーク、チーク、カリンなど)を選ぶ必要があります。床暖房メーカーとフローリングメーカー、両方の保証内容をよく確認することが重要です。

床暖房の相談はロゴスホーム


ロゴスホームは、高品質・高性能な住まいを適正価格で提供するハウスメーカーです。
北海道発の気候に合わせた住宅を提供しており、冬でも快適な暮らしを実現します。

ロゴスホームでは、お客様の要望に合わせた住宅を提案いたします。
これから床暖房付きの注文住宅を検討している方は、ぜひロゴスホームまでお気軽にお問い合せください。

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まとめ

今回は、注文住宅における床暖房について、後悔する理由から費用、種類、ハウスメーカー選びまでを網羅的に解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。

  • 後悔の主な原因は「コスト」「時間」「健康面」への理解不足。
  • 初期費用は数十万~、電気代はエアコンより高くなる傾向がある。
  • ランニングコスト重視なら「温水式」、初期費用重視なら「電気式」。
  • 最高の快適性を求めるなら「全館」、コストを抑えるなら「部分」設置。
  • 高気密・高断熱住宅なら「つけっぱなし」運転が効率的。

床暖房は、あなたの暮らしを豊かにしてくれる素晴らしい設備ですが、決して安い投資ではありません。メリット・デメリットの両方を正しく理解し、ご自身のライフスタイルや予算と照らし合わせて慎重に判断することが、後悔しない家づくりの鍵となります。

まずは、「あなたの家の場合、床暖房の費用はいくらになるのか」具体的な見積もりを取ることから始めてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

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ロゴスホームのスタッフです

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