注文住宅の計画、心からワクワクしますよね。中でもトイレは、毎日家族みんなが使う大切な空間です。だからこそ、「ただ用を足す場所」ではなく、おしゃれで心からリラックスできる場所にしたい、と考えるのは当然のこと。
しかし、いざ選ぶとなると、便器の種類、内装デザイン、必要な広さ、収納など、決めることが多くて「何から手をつければいいの?」「どうすれば失敗しないの?」と悩んでしまう方も少なくありません。
家づくりは一生に一度の大きな買い物。後から「こうすれば良かった…」と後悔はしたくないものです。
そこでこの記事では、注文住宅のトイレづくりで後悔しないために、知っておくべき全ての情報をまとめました。おしゃれな新築トイレの施工事例から、よくある失敗談、便器や内装の具体的な選び方、気になる費用相場まで、専門家が分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなただけの理想のトイレを実現するためのヒントがきっと見つかります。
この記事の目次
注文住宅のおしゃれなトイレ施工事例集
まずは、理想のイメージを膨らませるために、おしゃれな新築トイレの施工事例をテイスト別に見ていきましょう。たくさんの実例を見ることで、ご自身の好みが明確になります。
モダンで洗練されたトイレの画像

直線的なデザインと落ち着いた色合いが特徴のモダンスタイルは、洗練された空間を演出したい方におすすめです。
- 色使い
白、黒、グレーといったモノトーンを基調に、コンクリート調やダークな木目などを組み合わせると、引き締まった印象になります。 - 素材
タイルや金属、ガラスといった無機質な素材を取り入れると、より都会的でスタイリッシュな雰囲気に。 - 照明
ダウンライトだけでなく、壁や天井を照らす間接照明を使うと、空間に奥行きと陰影が生まれ、一気におしゃれな雰囲気になります。
温かみのあるナチュラルなトイレの画像

木のぬくもりやアースカラーを取り入れたナチュラルなトイレは、心安らぐリラックス空間を求める方にぴったりです。
- 色使い
ベージュやアイボリー、薄いグリーンなど、自然を彷彿とさせる優しい色合いが基本です。 - 素材
手洗いカウンターや棚に無垢材や木目調の素材を使うのが定番。床材も木目調にすると統一感が出ます。 - インテリア
観葉植物やラタン(籐)のバスケット、ファブリックパネルなどを飾ると、より温かみのある空間になります。
シンプルで清潔感のあるトイレの画像

白を基調としたシンプルなデザインは、清潔感と明るさを最も重視する方に選ばれています。狭い空間を広く見せる効果もあります。
- デザイン
凹凸の少ないタンクレストイレや壁付けの収納を選ぶと、スッキリとした印象を保てます。 - 色使い
壁も床も白で統一すると、明るく開放的な空間に。少しだけ色を入れたい場合は、床を薄いグレーにしたり、一面だけ淡い色のアクセントクロスを使ったりするのがおすすめです。 - ポイント
シンプルだからこそ、ペーパーホルダーやタオル掛けなどの小物のデザインにこだわると、さりげないおしゃれを演出できます。
高級感あふれるホテルライクなトイレの画像

ホテルライクなトイレは、暮らしの質を格上げしたい方に人気です。
- 素材
床や壁に大理石調のタイルやフロアタイルを使うと、一気にラグジュアリーな雰囲気に。 - 色使い
ダークブラウンやチャコールグレーなど、暗めの色を壁に使うと重厚感と落ち着きが生まれます。 - 設備
デザイン性の高いベッセル式(置き型)の手洗いボウルや、壁付けのスタイリッシュな水栓を選ぶと、空間のアクセントになります。間接照明を効果的に使うのが成功の鍵です。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
新築トイレでよくある後悔・失敗ポイント
理想のトイレを実現するためには、先輩たちの失敗談から学ぶのが一番の近道です。ここでは、注文住宅のトイレでよくある後悔ポイントとその対策を解説します。
トイレが狭くて圧迫感がある
「標準的な広さでいいかと思ったら、座った時に膝が壁に付きそうで窮屈…」という後悔は非常によくあります。
- 原因
間取り図だけでは実際の空間の広さをイメージしきれなかったり、ドアの開き方(内開きか外開きか)を考慮していなかったりすることが原因です。 - 対策
最低でも0.75畳(約1.2m×1.2m)、できれば1畳(約1.2m×1.6m)の広さを確保するのがおすすめです。また、ドアを引き戸にしたり、壁紙を明るい色にしたりすることでも、圧迫感を軽減できます。
収納が足りず物が散らかる
トイレットペーパーのストックや掃除用品、サニタリー用品など、トイレには意外と置きたいものが多いです。
- 原因
設計段階で「何を」「どれくらい」収納したいかを具体的に考えていなかったことが原因です。 - 対策
壁の厚みを利用したニッチ(飾り棚)や埋め込み式の収納棚を計画するのが最もスマートな解決策です。座ったまま手が届く位置にトイレットペーパー用のニッチを作ると非常に便利です。
掃除しにくい便器・床材を選んだ失敗
「デザインがおしゃれで選んだけど、隙間や凹凸が多くて掃除が大変…」という声も後悔ポイントとしてよく聞かれます。
- 原因
見た目のデザイン性を優先し、日々のメンテナンス性を見落としてしまったケースです。 - 対策
- 便器
フチ裏の溝がない「フチなし形状」や、便器が自動で持ち上がり床との隙間を拭ける「リフトアップ機能」付きのモデルを選びましょう。 - 床材
継ぎ目が少なく、水やアンモニアに強い「クッションフロア」が最もおすすめです。
- 便器
コンセントの位置と数が不便
「コンセントが便器の真後ろにしかなくて、掃除機をかけるときに不便」「スマホを充電する場所がない」といった後悔も少なくありません。
- 原因
温水洗浄便座用のコンセントしか想定していなかったことが原因です。 - 対策
コンセントは最低でも2箇所に設置することを検討しましょう。1つは便器の後ろの見えにくい位置に、もう1つは掃除機や将来的なファンヒーターの使用も考えて、少し高めの位置にあると便利です。
窓の有無や位置で明るさ・換気が不十分
「窓を付けたけど、隣家からの視線が気になって結局開けられない」「窓がないから昼間でも暗い」など、窓に関する後悔も様々です。
- 原因
採光、換気、プライバシー、断熱性といった多角的な視点での検討が不足していたことが原因です。 - 対策
窓を設置するなら、高い位置に滑り出し窓や横長の窓を設けると、プライバシーを確保しつつ採光と換気ができます。窓を設けない場合は、24時間換気システムの性能を確認し、照明計画を工夫して明るさを確保しましょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
後悔しないトイレ本体(便器)の選び方
トイレの主役である便器は、デザインだけでなく機能性や価格も様々です。ここでは代表的な3つのタイプの特徴を比較し、自分に合った便器を見つけましょう。
タンクレストイレのメリット・デメリット
タンクレストイレとは、水を溜めるタンクがなく、水道から直接水を流すタイプのトイレです。
- メリット
- デザイン性が高い
タンクがないため、見た目が非常にスッキリしておしゃれです。 - 省スペース
奥行きが短く、トイレ空間を広く使えます。 - 掃除がしやすい
凹凸が少なく、サッと拭くだけで綺麗になります。 - 節水効果が高い
連続で水を流せるモデルが多いです。
- デザイン性が高い
- デメリット
- 価格が高い
他のタイプに比べて高価になる傾向があります。 - 水圧の制約がある
設置には一定以上の水圧が必要なため、高層階などでは設置できない場合があります。 - 手洗いが別に必要
タンクがないため、別に手洗いカウンターを設ける必要があります。
- 価格が高い
一体型トイレのメリット・デメリット
一体型トイレとは、便器、便座(ウォシュレット)、タンクが一体となっているタイプのトイレです。
- メリット
- デザインに統一感がある
パーツが一体化しているため、スッキリとした見た目です。 - 掃除がしやすい
パーツ間の隙間や凹凸が少なく、掃除の手間が省けます。 - 機能が豊富
比較的新しいモデルが多く、最新の機能が搭載されていることが多いです。
- デザインに統一感がある
- デメリット
- 部分的な交換ができない
ウォシュレット部分が故障した場合でも、トイレ全体を交換する必要がある場合があります。 - 価格が比較的高め
組み合わせ便器よりは高価になる傾向があります。
- 部分的な交換ができない
組み合わせ便器のメリット・デメリット
組み合わせ便器とは、便器、タンク、便座をそれぞれ自由に組み合わせて設置する、昔ながらのタイプのトイレです。
- メリット
- 価格が安い
3つのタイプの中では最もリーズナブルです。 - 部分的な交換が可能
便座(ウォシュレット)が故障した場合、便座だけを交換できます。 - 水圧の心配が少ない
タンクに水を溜める方式なので、水圧が低い場所でも設置できます。
- 価格が安い
- デメリット
- デザイン性で劣る場合がある
パーツ間の隙間や凹凸が多いため、他のタイプに比べて野暮ったい印象になることがあります。 - 掃除がしにくい
タンク周りや便器とタンクの接合部などにホコリが溜まりやすいです。
- デザイン性で劣る場合がある
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
快適なトイレ空間を作る広さと間取り
トイレの快適性は、広さと間取りの計画で大きく変わります。ここでは、具体的な広さの目安や、便利な設備を導入する際の注意点を解説します。
広さの目安(0.75畳・1畳・1.25畳)
- 0.75畳(約1.2m×1.2m)
多くの住宅で採用される標準的な広さです。コンパクトですが、タンクレストイレを選んだり、収納を工夫したりすることで快適に使えます。 - 1畳(約1.2m×1.6m)
最も人気があり、おすすめの広さです。ゆとりが生まれ、手洗いカウンターや収納棚を設置しやすくなります。将来的な手すりの設置なども見据えやすいです。 - 1.25畳以上
かなりゆったりとした空間で、デザイン性の高い手洗いカウンターや飾り棚を自由に配置できます。車椅子での利用など、将来の介護を見据える場合にも安心の広さです。
手洗いカウンターを設置する場合の注意点
タンクレストイレを選ぶ場合や、衛生面から独立した手洗いを設けたい場合に設置する手洗いカウンター。設置する際は、最低でも1畳以上の広さを確保しましょう。カウンターの奥行きが深すぎると、通路が狭くなり圧迫感が出てしまうため、コンパクトなタイプを選ぶのがポイントです。
収納スペース(ニッチ・埋め込み棚)の計画
トイレ空間をスッキリ見せる鍵は収納計画にあります。
- ニッチ
ニッチとは、壁の厚みを利用して作るくぼみ収納のこと。圧迫感なく収納やディスプレイスペースを作れるため、注文住宅で非常に人気があります。 - 埋め込み棚
壁に埋め込むタイプの既製品の収納棚です。トイレットペーパー12ロールが丸ごと入るような大容量タイプもあり、生活感を隠したい方におすすめです。
収納は「どこに」「何を」置くかを具体的にシミュレーションして、設計士に伝えましょう。
2階にトイレを設置する際のポイント
2階建ての家では、2階にもトイレを設置するのが一般的です。
- 配置
1階のトイレの真上に配置すると、給排水管をまとめられるため、工事費用を抑えやすくなります。 - 音への配慮
夜中に使用することを考え、寝室の真上や隣は避けるのがベターです。排水音が気になる場合は、防音性能の高い配管を選ぶなどの対策も検討しましょう。 - コスト
使用頻度が1階より低い場合は、機能を絞ったシンプルな便器を選ぶことでコストダウンを図れます。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
おしゃれな内装・インテリアの選び方
トイレの印象を大きく左右するのが、壁紙や床材、照明などの内装です。選び方のコツを押さえて、理想の空間をデザインしましょう。
壁紙(クロス)の色と機能性の選び方
壁紙は、トイレ空間の雰囲気を決める最も重要な要素です。
- 色の選び方
- ベースカラー
白やアイボリーなどの明るい色は空間を広く見せ、清潔感を演出します。 - アクセントクロス
4面のうち1面だけ色や柄の違う壁紙を使うと、手軽におしゃれな空間が作れます。グレーやネイビーならモダンに、グリーンや木目調ならナチュラルな雰囲気になります。
- ベースカラー
- 機能性の選び方
トイレは臭いや湿気がこもりやすい場所。「消臭」「防カビ」「撥水・汚れ防止」などの機能性壁紙を選ぶと、日々のメンテナンスが格段に楽になります。
床材(クッションフロア等)の選び方
トイレの床材は、掃除のしやすさと耐水性が絶対条件です。
- クッションフロア
最も一般的でおすすめの床材です。ビニール素材で耐水性に優れ、汚れてもサッと拭き取れます。木目調やタイル調、ヘリンボーン柄などデザインが非常に豊富で、価格も手頃です。 - フロアタイル
クッションフロアよりも硬く、傷に強い素材です。石目調などリアルな質感を表現でき、高級感を出したい場合におすすめです。
照明計画でおしゃれな空間を演出するコツ
照明一つでトイレの雰囲気は劇的に変わります。
- 照明の種類
天井に埋め込むダウンライトが一般的ですが、ペンダントライトやブラケットライト(壁付け照明)をアクセントに使うとおしゃれ度がアップします。鏡の周りに間接照明を仕込むと、ホテルライクな上質な空間になります。 - 光の色
リラックスしたい空間なので、温かみのある「電球色」や自然な色合いの「温白色」がおすすめです。
ペーパーホルダーやタオル掛けの選び方
空間のテイストを決定づける名脇役が、ペーパーホルダーやタオル掛けなどのアクセサリーです。
- 素材
アイアン(黒)ならインダストリアルやモダンな雰囲気に、真鍮ならアンティークやホテルライクな印象に、木製ならナチュラルな空間にマッチします。 - 機能性
ペーパーホルダーは2連式を選ぶと、紙切れの心配や交換の手間が減って便利です。上に小物が置ける棚付きタイプは、スマホの一時置き場としても重宝します。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
注文住宅のトイレにかかる費用相場
最後に、注文住宅でトイレを設置する際の費用感について解説します。予算計画の参考にしてください。
トイレ本体のグレード別価格帯
トイレ本体の価格は、タイプや機能によって大きく異なります。
- 組み合わせ便器
約10万円~20万円 - 一体型トイレ
約15万円~30万円 - タンクレストイレ
約20万円~40万円以上
※上記はあくまで一般的な目安です。最新の機能やデザイン性の高いモデルはさらに高価になる場合があります。
内装・オプション工事の追加費用目安
ハウスメーカーや工務店の標準仕様から変更する場合、以下のような追加費用が発生することがあります。
- 手洗いカウンターの設置
約5万円~20万円 - 壁紙の変更(アクセントクロスなど)
約2万円~5万円 - 収納の造作(ニッチ・埋め込み棚)
約3万円~10万円 - 床材の変更
約1万円~3万円
これらの費用は、選ぶ素材のグレードや工事の規模によって変動します。
コストを抑えつつおしゃれに見せる工夫
予算は限られているけれど、おしゃれさも諦めたくない!という方は、以下の工夫を試してみてください。
- お金をかけるポイントを絞る
便器は標準仕様に近いシンプルなものを選び、その分、アクセントクロスやおしゃれな照明、ペーパーホルダーなど、面積が小さい・単価が安い部分で個性を出すのが賢い方法です。 - 施主支給を利用する
照明器具やペーパーホルダー、タオル掛けなどを自分で購入して、施工会社に取り付けだけを依頼する「施主支給」。デザインの選択肢が広がり、コストを抑えられる場合があります。ただし、対応可能かどうか、事前に施工会社に必ず確認しましょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
まとめ
後悔しない、おしゃれで快適な注文住宅のトイレをつくるためのポイントを解説してきました。最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- まずは理想のイメージ探しから
たくさんの施工事例を見て、自分たちが「好き」だと感じるテイストやデザインを見つけましょう。 - 後悔ポイントを事前に学ぶ
広さ、収納、掃除のしやすさ、コンセントの位置など、先輩たちの失敗談を参考に、ご自身の計画に漏れがないかチェックしましょう。 - 広さ・収納・動線をしっかり計画する
間取り図の上だけでなく、実際の生活をシミュレーションしながら、必要な広さや収納量、使いやすい動線を考えることが重要です。 - ショールームで実物を確認する
便器の座り心地やデザイン、壁紙や床材の色・質感は、カタログだけでは分かりません。ぜひショールームに足を運び、実物を体感してみてください。
トイレは、家の中で最もプライベートで、心を落ち着ける場所の一つです。この記事が、あなたの理想の家づくり、そして最高のトイレ空間を実現するための一助となれば幸いです。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
家づくりのことなら”ロゴスホーム”
ロゴスホームでは、1邸1邸専任の設計とインテリアコーディネーターが担当し、チームでお施主様の家づくりをサポートする、注文住宅ハウスメーカーです。
使いやすいトイレは、家族構成や他の間取りとのバランスも含め、最適解はそれぞれです。
小さな空間であるトイレですが、使いやすさやデザインのご希望を丁寧にうかがい、間取り・トイレ本体・収納・内装まで総合的に提案します。
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