「愛車をいつでも眺められる家に住みたい」「雨の日でも濡れずに乗り降りしたい」そんな夢を叶えるのが、ガレージと住まいが一体となったガレージハウスです。しかし、いざガレージハウスを建てようと思っても、どんな間取りが良いのか、費用はどれくらいかかるのか、分からないことも多いのではないでしょうか。
特に、土地の広さや家族構成によって、最適な間取りは大きく変わります。
この記事では、これからガレージハウスを建てるあなたが後悔しないために、豊富な間取りを坪数・タイプ別に徹底解説します。さらに、設計で失敗しないためのポイントから費用相場まで、理想のガレージハウスを実現するための知識を網羅的にご紹介します。
この記事を読めば、あなたにぴったりのガレージハウスの間取りがきっと見つかるはずです。
この記事の目次
【坪数別】ガレージハウスの間取り実例
ガレージハウスの間取りは、土地の広さ(坪数)によって大きく左右されます。ここでは、現実的な広さである30坪台から、ゆとりのある50坪以上まで、坪数別に間取りのポイントと実例を見ていきましょう。
30坪台の間取り図と建築実例

30坪台のガレージハウスは、都市部などの限られた土地でも実現可能な、最も現実的な選択肢の一つです。スペースに限りがあるため、居住空間とガレージのバランスをどう取るかが最大のポイントになります。
間取りのポイント
30坪台で快適なガレージハウスを実現するには、縦の空間を有効活用することが重要です。
- 1階を有効活用
1階部分にビルトインガレージと水回り(お風呂・洗面所)を配置し、2階・3階を居住スペースにする間取りが一般的です。 - 2階リビング
日当たりとプライバシーを確保しやすい2階にLDKを設けることで、明るく開放的な空間を作れます。 - デッドスペースの活用
階段下などを収納として活用し、居住スペースを最大限に確保する工夫が求められます。
30坪・2階建ての間取り例
- 1階
ビルトインガレージ(1台分)、玄関、洋室1部屋、トイレ - 2階
LDK、水回り(浴室・洗面脱衣所)、バルコニー
この間取りは、1階の居室を趣味の部屋やワークスペースとして使い、生活の中心を2階に集約することで、コンパクトながらも機能的な暮らしを実現します。
40坪台の間取り図と建築実例

延床面積が40坪台になると、間取りの自由度は格段に上がります。ガレージに加え、プラスアルファの空間を設ける余裕も生まれてきます。
間取りのポイント
40坪台では、家族のライフスタイルに合わせたこだわりの空間づくりが可能です。
- ゆとりのあるLDK
20畳以上の広々としたLDKを実現しやすくなります。 - 趣味室やワークスペース
ガレージの隣に書斎や趣味の小部屋を設け、愛車を眺めながら過ごす空間を作れます。 - 豊富な収納
シューズクロークやパントリー、ウォークインクローゼットなど、適材適所の収納計画で家全体がすっきりします。
40坪・2階建ての間取り例
- 1階
ビルトインガレージ(1〜2台分)、玄関、シューズクローク、趣味室、水回り - 2階
LDK(20畳以上)、主寝室、ウォークインクローゼット、子供部屋×2
ガレージから直接アクセスできる趣味室を設けることで、車いじりやアウトドア用品の手入れがしやすくなります。
50坪以上の間取り図と建築実例

50坪以上の広さがあれば、理想を詰め込んだ夢のガレージハウスを実現できます。複数の車を所有している方や、二世帯住宅を検討している方にも対応可能です。
間取りのポイント
デザイン性も機能性も妥協しない、贅沢な空間設計が楽しめます。
- 車2台以上の大型ガレージ
整備用のリフトを設置したり、バイクや自転車も余裕で置ける広さを確保できます。 - 中庭(コート)のあるプラン
建物で中庭を囲む「コの字型」や「ロの字型」の間取りにすれば、プライバシーを守りながら光と風を取り込めます。 - +αの娯楽スペース
シアタールームやトレーニングジムなど、家族が楽しめる空間を設けることも可能です。
50坪・平屋の間取り例
- 間取り
L字型の建物で、片方の翼にビルトインガレージ(2台分)と書斎を配置。もう一方にLDK、主寝室、子供部屋を配置し、中央にウッドデッキの中庭を設ける。
LDKや書斎からガレージと中庭の両方を眺められる、開放感と遊び心にあふれた間取りです。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
【タイプ別】ガレージハウスの間取りアイデア
ガレージハウスには、平屋や2階建てといった建物の階数や、ガレージの仕様によって様々なタイプがあります。ここでは、特に人気の高いタイプ別に間取りの実例と特徴をご紹介します。
平屋の間取り図(インナーガレージ)
平屋のガレージハウスは、すべての生活がワンフロアで完結する、シンプルで効率的な生活動線が最大の魅力です。インナーガレージとは、建物内部にガレージを組み込んだ形式のことで、平屋との相性も抜群です。
間取りのポイント
- LDKから愛車を眺める
LDKとガレージをガラス張りの壁で仕切れば、リビングのソファからいつでも愛車を鑑賞できます。 - 家事動線の効率化
ガレージからパントリーやキッチンへ直接アクセスできる動線を作れば、買い物帰りの荷物運びが非常に楽になります。 - プライバシーの確保
道路側からの視線を遮るようにガレージを配置し、居住空間のプライバシーを守る工夫が必要です。
平屋・インナーガレージの間取り例
家の中心にLDKを配置し、その一角にガラス張りのインナーガレージを設置。ガレージの奥には、玄関と繋がるシューズクロークを設け、外出・帰宅時の動線をスムーズにします。
2階建て・3階建ての間取り図
2階建てや3階建ては、都市部の住宅地や狭小地でガレージハウスを建てる際の最も一般的な選択肢です。1階部分をガレージに充てることで、限られた敷地を最大限に活用できます。
間取りのポイント
- 1階:ガレージ+α
1階はガレージをメインに、玄関や水回り、趣味室などを配置するのが基本形です。 - 2階以上:居住スペース
2階以上にLDKや寝室を配置することで、日当たりや風通し、プライバシーを確保しやすくなります。 - スキップフロアの活用
半階ずつ床の高さをずらすスキップフロアを取り入れると、空間に変化が生まれ、視覚的な広がりを感じさせることができます。
車2台以上駐車可能な間取り図
夫婦で車を所有していたり、来客用の駐車スペースを確保したかったりする場合、車2台以上を駐車できるガレージは非常に魅力的です。
間取りのポイント
- ガレージの広さ
最低でも幅6m×奥行6m程度のスペースが必要になります。大型車の場合はさらに余裕を持った計画が重要です。 - 建物の強度
ガレージ部分の開口部が大きくなるため、建物の耐震性を確保するための構造計算や補強が不可欠です。専門家としっかり相談しましょう。 - シャッターの選定
2台分の大きな開口部には、デザイン性の高いオーバースライダータイプの電動シャッターなどが人気です。
玄関一体・直結型の間取り図
ガレージと玄関が一体、もしくは直接繋がっている間取りは、ガレージハウスの利便性を最大限に高めます。雨や雪の日でも濡れることなく家の中に入れるのは、想像以上に快適です。
間取りのポイント
- スムーズな動線
ガレージ内に設けたドアから、玄関の土間やシューズクロークに直接アクセスできる間取りが人気です。 - 臭いと音への対策
玄関とガレージを繋ぐドアは気密性の高いものを選び、排気ガスやエンジン音が室内に漏れないように配慮が必要です。 - 防犯面の考慮
ガレージのシャッターと玄関ドアの二重ロックで、防犯性を高めることが大切です。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
かっこいいガレージハウスのデザイン実例
ガレージハウスは、単なる「車庫付きの家」ではありません。デザインにこだわることで、道行く人が振り返るような、かっこいい住まいを実現できます。
スタイリッシュな外観デザイン集


外観は家の顔であり、ガレージハウスの個性を表現する重要な要素です。人気のデザインテイストをいくつかご紹介します。
- モダン・シンプル
ガルバリウム鋼板やコンクリート打ちっぱなしを使い、直線的でシャープなフォルムに仕上げたデザイン。無機質で洗練された印象を与えます。 - ナチュラル・リゾート
外壁に木目調のサイディングや塗り壁を取り入れ、温かみとリラックス感を演出。植栽との相性も抜群です。 - アメリカン・ヴィンテージ
ラップサイディングの外壁やカバードポーチを取り入れた、古き良きアメリカを彷彿とさせるスタイル。遊び心のある雰囲気が魅力です。
趣味が映えるガレージ内装アイデア

ガレージは、愛車を保管するだけでなく、自分だけの趣味の基地にもなります。内装にこだわって、特別な空間を作り上げましょう。
- 壁
OSB合板を貼れば、ラフでかっこいい雰囲気に。自由に棚やフックを取り付けて、工具やパーツを「見せる収納」として楽しめます。 - 床
メンテナンスしやすいコンクリートのままや、防塵塗装を施すのが一般的。デザイン性を高めたいなら、タイル敷きなどもおすすめです。 - 照明
愛車をライトアップするスポットライトや、作業しやすい手元灯などを組み合わせ、機能的かつ雰囲気のある空間を演出します。 - 家具
作業用のカウンターや、休憩用のソファ、コレクションを飾るショーケースなどを置けば、自分だけの城が完成します。
雰囲気を高める照明計画のポイント
照明一つで、ガレージの雰囲気は劇的に変わります。実用性とデザイン性を両立させるのが成功のコツです。
- ベース照明
ガレージ全体を明るく照らすシーリングライトやダウンライトを設置し、安全に作業できる環境を整えます。 - スポットライト
車のボディラインやホイールなど、見せたい部分をピンポイントで照らすことで、ショールームのような特別感を演出できます。 - 間接照明
壁や天井に光を反射させる間接照明は、空間に奥行きと落ち着きを与えます。 - 人感センサー
夜間の帰宅時に自動で点灯する人感センサー付きライトは、利便性と防犯性の両面で非常に役立ちます。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
ガレージハウスのメリット・デメリット
夢が広がるガレージハウスですが、建てる前に知っておくべきメリットとデメリットがあります。両方を理解した上で、計画を進めましょう。
ガレージハウスの5つのメリット
ガレージハウスには、車好きにはたまらない魅力がたくさん詰まっています。
- 愛車を安全に保管できる
雨風や紫外線、砂埃から大切な車を守ります。また、シャッターを閉めることで、盗難やいたずらのリスクを大幅に軽減できます。 - 天候を気にせず乗り降りできる
雨の日でも濡れずに乗り降りができ、荷物の積み下ろしも楽々です。小さなお子さんや高齢の家族がいるご家庭では特に重宝します。 - 敷地を有効活用できる
駐車場と建物を一体化させることで、庭や他のスペースを広く確保できます。特に都市部の限られた敷地で有効です。 - 趣味の空間として活用できる
車やバイクのメンテナンスはもちろん、DIY、アウトドア用品の手入れ、トレーニングスペースなど、多目的な趣味の空間として使えます。 - 固定資産税が安くなる場合がある
一定の条件を満たすビルトインガレージは、延床面積の1/5を上限に容積率の計算から除外される緩和措置があり、固定資産税が安くなる可能性があります。
知っておくべき3つのデメリットと対策
メリットの多いガレージハウスですが、設計段階で対策しておきたいデメリットも存在します。
- デメリット1:居住スペースが狭くなる・間取りに制約が出る 1階の大部分をガレージが占めるため、その分居住スペースが圧迫されます。
- 対策
2階リビングにしたり、3階建てを検討したりすることで、必要な居住面積を確保できます。スキップフロアで空間を有効活用するのも良い方法です。
- 対策
- デメリット2:騒音・排気ガスの問題 車のエンジン音やシャッターの開閉音が室内に響いたり、排気ガスの臭いが気になったりすることがあります。
- 対策
寝室とガレージを離れた位置に配置する、ガレージと居室の間に収納を挟むなどの間取りの工夫が有効です。また、高性能な換気扇の設置や、気密性・遮音性の高い電動シャッターの採用も効果的です。
- 対策
- デメリット3:建築コストが高くなる ガレージ部分の基礎工事や、大きな開口部を支えるための構造補強が必要になるため、同じ延床面積の一般的な住宅に比べて建築費用が高くなる傾向があります。
- 対策
ガレージの内装をシンプルな仕上げにしたり、シャッターのグレードを見直したりすることでコスト調整が可能です。
- 対策
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
後悔しないための間取り設計ポイント
理想のガレージハウスを実現するためには、設計段階での検討が何よりも重要です。後悔しないために押さえておきたい4つのポイントを解説します。
ガレージの最適な広さと配置
「ガレージはどれくらいの広さが必要?」これは多くの人が悩むポイントです。
- 広さの目安
最低でも車1台あたり幅3.5m×奥行6mを基準に考えましょう。これは、車のドアを全開にしたり、車の周りを人が通ったりするのに必要なスペースを含んだ寸法です。将来的に大きな車に乗り換える可能性も考慮し、少し余裕を持たせると安心です。 - 配置のポイント
道路からの出入りのしやすさはもちろん、玄関や勝手口との繋がりを意識した配置にすることで、日々の生活が格段に便利になります。
生活動線と収納計画の考え方
快適なガレージハウスの鍵は、スムーズな生活動線にあります。
- 買い物動線
ガレージからパントリーやキッチンに直接アクセスできる間取りは、重い荷物を運ぶ際に非常に便利です。 - 外出・帰宅動線
ガレージ → シューズクローク → 洗面所 → LDKと繋がる動線があれば、帰宅後すぐに手洗いや着替えができて衛生的です。 - 収納計画
タイヤ、洗車用品、工具、アウトドアグッズなど、ガレージに何をどれだけ収納したいかを事前にリストアップし、必要な収納スペースを確保しましょう。
換気・騒音・採光の対策
ガレージハウス特有の課題である「換気・騒音・採光」は、設計段階での対策が不可欠です。
- 換気
排気ガスや湿気がこもらないよう、24時間換気システムや窓、強力な換気扇の設置は必須です。 - 騒音
エンジン音や作業音が生活空間に伝わらないよう、ガレージと居室の間の壁に遮音材や吸音材を入れる、二重窓にするなどの対策を検討しましょう。 - 採光
ガレージは暗くなりがちですが、奥の壁に高窓(ハイサイドライト)を設けたり、一部にガラスブロックを使ったりすることで、自然光を取り入れることができます。
将来の変化に対応できる設計
家は長く住むものです。将来のライフスタイルの変化にも対応できる、柔軟な設計を心がけましょう。
- 車の変化
家族構成の変化で、コンパクトカーからミニバンに乗り換えることも考えられます。ガレージの天井高や幅には余裕を持たせておくと安心です。 - EV(電気自動車)への対応
将来、電気自動車を導入する可能性を考え、ガレージ内にEV充電用の200Vコンセントをあらかじめ設置しておくことを強くおすすめします。後から設置するより費用を抑えられます。 - 趣味の変化
子供の成長などに伴い、ガレージの使い方が変わるかもしれません。可動式の間仕切りや収納棚などを採用し、柔軟にレイアウト変更できると便利です。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
ガレージハウスの費用相場とコストダウンのコツ
ガレージハウスを建てる上で、最も気になるのが費用ではないでしょうか。ここでは、おおよその費用相場と、賢くコストを抑える方法をご紹介します。
坪数別の建築費用シミュレーション
住宅の建築費用は、本体工事費の他に、付帯工事費や諸経費がかかります。ここでは、建物本体の費用目安を坪数別に示します。
(※坪単価70万円〜90万円で計算した場合の目安)
- 30坪
2,100万円~2,700万円 - 40坪
2,800万円~3,600万円 - 50坪
3,500万円~4,500万円
上記の費用に、後述するビルトインガレージの追加費用が加わります。また、建材のグレードや設備の仕様、建築会社によって費用は大きく変動します。
ビルトインガレージの追加費用内訳
ビルトインガレージを造るための追加費用は、1台あたり200万円~400万円程度が目安です。主な内訳は以下の通りです。
- 基礎・構造補強費
大きな開口部を設けるため、建物の強度を保つための費用。 - シャッター費
手動か電動か、素材やデザインによって価格が大きく変わります。電動のオーバースライダータイプは高価ですが、人気があります。 - 内装・設備費
壁・床・天井の仕上げ材、換気扇、照明、コンセント、水道(スロップシンク)などの費用です。
建築費用を安く抑える4つの方法
こだわりを詰め込みたいガレージハウスですが、予算には限りがあります。コストダウンのための4つのコツをご紹介します。
- 建物の形状をシンプルにする
凹凸の多い複雑な形状よりも、四角い総2階建てのようなシンプルな形状の方が、材料費や工事の手間を削減できます。 - ガレージの内装はDIYも視野に
壁をOSB合板のままにする、床をコンクリート打ちっぱなしにするなど、内装の仕上げを簡素化するだけでコストダウンに繋がります。後から自分で塗装したり棚を付けたりする楽しみも生まれます。 - 設備や建材にメリハリをつける
キッチンやお風呂など毎日使う場所のグレードは維持しつつ、あまり使わない部屋の壁紙や建具のグレードを少し下げるなど、こだわりたい部分とそうでない部分にメリハリをつけることが重要です。 - 複数の建築会社から相見積もりを取る
必ず複数の会社に見積もりを依頼し、内容と金額を比較検討しましょう。これにより、適正な価格を把握できるだけでなく、各社の提案力や担当者との相性も見極めることができます。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
まとめ
今回は、ガレージハウスの間取りについて、坪数・タイプ別の実例から、設計のポイント、費用まで詳しく解説しました。
ガレージハウスは、単に車を置く場所がある家ではなく、あなたのライフスタイルや趣味を豊かにしてくれる、可能性に満ちた住まいです。
成功の鍵は、自分たちの暮らしに本当に必要なものは何かを明確にし、それを形にしてくれる信頼できる建築会社と出会うことです。この記事でご紹介した間取りのアイデアや設計のポイントを参考に、ぜひあなただけの理想のガレージハウスづくりへの第一歩を踏み出してください。
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家を建てるならロゴスホーム

ロゴスホームは、高品質にこだわった注文住宅を適正価格で提供するハウスメーカーです。お客様のニーズに合わせた住宅を提案いたします。
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