2025.08.12

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注文住宅の屋根の種類と形一覧|後悔しない選び方と費用相場

注文住宅を建てる際、間取りや内装に目が行きがちですが、「屋根」も家の印象や性能を大きく左右する非常に重要な要素です。屋根の形や種類によって、見た目のデザインはもちろん、建築コスト、雨漏りのしにくさ、将来のメンテナンス費用まで変わってきます。

「どんな屋根の種類があるの?」「自分たちの希望に合う屋根はどれだろう?」

そんな疑問をお持ちのあなたへ。この記事では、注文住宅で人気の屋根の種類から、それぞれのメリット・デメリット、後悔しないための選び方のポイントまで、専門知識のない方にも分かりやすく解説します。

この記事を読めば、あなたとご家族のライフスタイルにぴったりの屋根が見つかり、自信を持って家づくりを進められるようになります。

注文住宅で人気の屋根の種類・形状一覧

まずは、注文住宅でよく採用される代表的な屋根の形(形状)と、その特徴を見ていきましょう。

切妻屋根(きりづまやね)

切妻屋根とは、本を開いて伏せたようなシンプルな三角形の屋根のことです。日本で古くから多くの住宅に採用されており、最もポピュラーな形状と言えます。

  • メリット
    構造が単純なため、建築コストを抑えやすいのが最大の魅力です。屋根の面が2つしかなく、接合部が少ないため雨漏りのリスクも低く、メンテナンスがしやすいという利点もあります。
  • デメリット
    デザインが画一的になりやすい点が挙げられます。また、屋根のない側面(妻壁)は、雨風や紫外線の影響を受けやすいという側面もあります。

寄棟屋根(よせむねやね)

寄棟屋根とは、屋根の最上部から4つの方向に傾斜面がある屋根です。落ち着きと重厚感のある印象を与えます。

  • メリット
    どの方向からの風にも強く、耐風性に優れています。また、家の四方を軒で囲む形になるため、外壁を雨や紫外線から守りやすいのも特徴です。
  • デメリット
    構造が複雑になるため、切妻屋根に比べて建築コストが高くなる傾向があります。また、屋根裏のスペースが狭くなりがちです。

片流れ屋根(かたながれやね)

片流れ屋根とは、一方向にだけ傾斜を持つ屋根のことです。そのシャープな見た目から、モダンでスタイリッシュなデザインの住宅で人気が高まっています。

  • メリット
    構造が非常にシンプルなため、コストを抑えつつ、デザイン性の高い家を実現できます。屋根裏のスペースを広く確保しやすく、勾配天井にして開放的な空間を作ることも可能です。南向きにすれば、太陽光パネルを大容量設置できるのも大きな利点です。
  • デメリット
    雨水が一方向の雨樋に集中するため、雨樋の劣化や破損に注意が必要です。また、風を受ける面積が大きくなる方角があるため、立地によっては耐風性への配慮が求められます。

陸屋根(ろくやね・りくやね)

陸屋根とは、傾斜のない平らな(水平な)屋根のことです。「ろくやね」または「りくやね」と読みます。キューブ型など、モダンなデザインの住宅によく採用されます。

  • メリット
    最大の魅力は、屋上スペースとして有効活用できる点です。バルコニーや庭園、子どもの遊び場など、ライフスタイルに合わせて多目的に使えます。
  • デメリット
    雨水が溜まりやすいため、確実な防水工事が不可欠で、その分コストもかかります。また、定期的な防水層のメンテナンスを怠ると雨漏りのリスクが高まります。

招き屋根(まねきやね)

招き屋根とは、切妻屋根の片方の屋根面を長く、もう片方を短くした左右非対称の屋根です。差し掛け屋根(さしかけやね)とも呼ばれます。

  • メリット
    アシンメトリーな形状がデザインのアクセントになります。切妻屋根をベースにしているため、風を受け流しやすく、耐風性にも優れています。
  • デメリット
    屋根の高さが異なる部分に壁ができるため、その接合部の雨仕舞(あまじまい)を丁寧に行う必要があります。

方形屋根(ほうぎょうやね)

方形屋根とは、寄棟屋根の一種で、頂点が一点に集まるピラミッドのような形状の屋根です。正方形に近い建物に採用されることが多く、お寺の屋根などにも見られます。

  • メリット
    重厚感と風格のある美しい外観が特徴です。寄棟屋根と同様に、あらゆる方向からの風に強いという利点があります。
  • デメリット
    構造が複雑で、建築コストは高くなります。屋根裏のスペースが非常に狭くなるため、有効活用は難しいでしょう。

入母屋屋根(いりもややね)

入母屋屋根とは、上部が切妻屋根、下部が寄棟屋根の形を組み合わせた、伝統的な日本の屋根形状です。格式高い印象を与え、純和風の住宅や城郭建築などで見られます。

  • メリット
    風格と重厚感を兼ね備えた、日本的な美しいデザインが魅力です。構造的に断熱性や通気性に優れているという特徴もあります。
  • デメリット
    構造が非常に複雑なため、建築コストは最も高額になります。メンテナンスも専門的な技術が必要で、費用がかさむ傾向にあります。

屋根の形状別メリット・デメリット比較

ここでは、家づくりで特に気になる「コスト」「メンテナンス」「耐久性」「太陽光」の4つの観点から、それぞれの屋根の形状を比較してみましょう。

建築コスト(初期費用)

屋根の建築コストは、構造の複雑さに大きく左右されます。

  • コストが安い
    片流れ屋根、切妻屋根。構造がシンプルで、使用する部材も少ないためコストを抑えられます。
  • コストが普通
    寄棟屋根、招き屋根。切妻屋根などよりは複雑ですが、一般的な形状です。
  • コストが高い
    陸屋根、方形屋根、入母屋屋根。構造が複雑であったり、特別な防水工事が必要だったりするため、コストは高くなります。

メンテナンス性(費用と頻度)

将来のメンテナンス費用や手間も、屋根選びの重要なポイントです。

  • メンテナンスしやすい
    切妻屋根、片流れ屋根。形状がシンプルなため、点検や補修が比較的容易で、費用も抑えやすい傾向にあります。
  • メンテナンスに配慮が必要
    寄棟屋根、入母屋屋根。屋根の面が多く、棟(頂部)や谷(面が交わる部分)が複雑なため、点検箇所が多くなります。
  • 定期的なメンテナンスが必須
    陸屋根。防水層の劣化が雨漏りに直結するため、10〜15年ごとの定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。

雨漏りリスクと耐久性

家の寿命を左右する雨漏りのしにくさも確認しておきましょう。

  • 雨漏りリスクが低い
    切妻屋根、片流れ屋根。屋根の面同士の接合部が少ないシンプルな構造は、雨漏りの原因となる箇所が少なく、リスクを低減できます。
  • 雨漏りリスクがやや高い
    寄棟屋根、入母屋屋根。棟や谷といった雨仕舞が複雑になる部分が多くなるため、丁寧な施工が求められます。
  • 雨漏りリスクが高い
    陸屋根。勾配がないため水はけが悪く、防水層のわずかなひび割れなどから雨漏りにつながる可能性があります。

太陽光パネルの設置効率

太陽光発電システムの導入を検討している場合、屋根の形は発電効率に直結します。

  • 設置効率が非常に良い
    片流れ屋根。屋根面が広く、南向きに設計すれば、大容量の太陽光パネルを最適な角度で設置できます。
  • 設置効率が良い
    切妻屋根。南側の屋根面が広ければ、効率的な発電が期待できます。
  • 工夫が必要
    寄棟屋根、方形屋根。屋根面が複数に分かれているため、設置できるパネルの枚数が限られたり、方角によって発電効率が異なったりします。
  • 設置可能(専用の架台が必要)
    陸屋根。平らな屋根に専用の架台を設置することで、最適な方角・角度でパネルを配置できます。

後悔しない屋根選び4つのポイント

たくさんの選択肢の中から、自分たちに最適な屋根を選ぶためには、以下の4つのポイントを整理することが大切です。

家の外観デザインとの調和

まずは、どんなテイストの家にしたいかをイメージしましょう。屋根は家の外観の印象を決定づける大きな要素です。

  • シンプルモダンな家
    片流れ屋根や陸屋根がシャープな印象を与え、よく合います。
  • ナチュラル・カントリー風の家
    温かみのある切妻屋根が定番です。
  • 重厚感のある落ち着いた家
    どっしりとした寄棟屋根が風格を演出します。
  • 個性的なデザインの家
    招き屋根や複数の屋根を組み合わせることで、オリジナリティを出せます。

予算と将来のメンテナンス計画

家づくりでは、初期費用(建築コスト)だけでなく、将来かかるメンテナンス費用まで含めたトータルコストで考えることが重要です。

初期費用が安くても、定期的なメンテナンスに費用がかかる屋根もあります。逆に、初期費用は高くても、メンテナンスの手間や費用を抑えられる屋根もあります。自分たちの予算と、将来のメンテナンス計画を照らし合わせて検討しましょう。

地域の気候(耐風性・耐雪性)

お住まいの地域の気候風土に合った屋根を選ぶことは、安全で快適な暮らしを守るために不可欠です。

  • 台風が多い地域
    風を受け流しやすい寄棟屋根や方形屋根など、耐風性の高い形状がおすすめです。
  • 雪が多い地域(豪雪地帯)
    雪が自然に滑り落ちやすいように、急勾配の切妻屋根や片流れ屋根が適しています。逆に、陸屋根は積雪の重みに耐えるための特別な構造計算が必要です。

ライフプランと機能性の優先順位

家族のライフプランを考え、屋根に求める機能の優先順位を決めることも大切です。

  • 「太陽光発電で光熱費を削減したい」→ 片流れ屋根
  • 「屋上でバーベキューや家庭菜園を楽しみたい」→ 陸屋根
  • 「とにかくメンテナンスの手間を減らしたい」→ シンプルな形状+高耐久な屋根材

すべての希望を叶えるのは難しいかもしれませんが、何が一番重要かを家族で話し合うことで、最適な選択が見えてきます。

主要な屋根材の種類と特徴比較

屋根の性能は、形だけでなく表面を覆う「屋根材」によっても大きく変わります。ここでは代表的な4つの屋根材をご紹介します。

ガルバリウム鋼板

  • 特徴
    近年、新築住宅で非常に人気のある金属製の屋根材です。軽量で錆びにくく、耐久性が高いのが特徴。モダンでシャープなデザインによく合います。
  • 耐用年数
    25〜40年
  • メリット
    非常に軽く、建物への負担が少ないため耐震性に優れています。耐久性が高く、錆びにくいのも魅力です。
  • デメリット
    傷がつくとそこから錆びる可能性があります。また、雨音が響きやすいですが、防音性能のある断熱材と組み合わせることで対策できます。

スレート(コロニアル・カラーベスト)

  • 特徴
    セメントを主成分とした薄い板状の屋根材で、多くの建売住宅などで採用されています。価格が手頃で、カラーバリエーションが豊富です。
  • 耐用年数
    20〜30年(ただし、10年ごとの塗装メンテナンスが推奨されます)
  • メリット
    初期費用が安価な点が最大のメリットです。軽量で、どんなデザインの家にも合わせやすいです。
  • デメリット
    衝撃で割れやすく、定期的な塗装メンテナンスをしないと、色褪せやコケ・カビの発生、素材の劣化につながります。

瓦(和瓦・洋瓦・セメント瓦)

  • 特徴
    日本の伝統的な屋根材。粘土を焼いた「陶器瓦」は、塗装が不要で非常に高い耐久性を誇ります。重厚感があり、断熱性や遮音性にも優れています。
  • 耐用年数
    50年以上(陶器瓦は半永久的とも言われます)
  • メリット
    耐久性・断熱性・遮音性のすべてにおいて非常に高い性能を持っています。陶器瓦は塗装メンテナンスが不要で、長期的に見ると経済的です。
  • デメリット
    重量があるため、建物には高い耐震性が求められます。また、初期費用は他の屋根材に比べて高額になります。

アスファルトシングル

  • 特徴
    ガラス繊維の基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付けたシート状の屋根材です。北米では主流で、柔軟性が高く複雑な形状の屋根にも施工しやすいのが特徴です。
  • 耐用年数
    20〜30年
  • メリット
    防水性が高く、ひび割れしにくいのが魅力です。石粒が雨音を吸収するため、静音性にも優れています。
  • デメリット
    強風で剥がれやすいという声もあります。また、表面の石粒が経年で剥がれ落ちることがあります。

屋根の形がおしゃれな新築建築実例

ここでは、屋根の形を活かしたおしゃれな新築住宅のデザインイメージをご紹介します。

【切妻屋根】シンプルモダンな家

白い塗り壁に、ダークグレーのガルバリウム鋼板を使った切妻屋根を組み合わせた、洗練された外観。玄関周りに木のサイディングをアクセントとして加えることで、無機質になりすぎず、温かみのあるシンプルモダンな住まいを演出します。

【片流れ屋根】スタイリッシュな家

黒やネイビーのガルバリウム鋼板を使ったシャープな片流れ屋根が、都会的でスタイリッシュな印象を与えます。屋根の勾配を活かしてリビングの天井を高くすれば、実際の面積以上の開放感が得られる、明るく広々とした空間が実現します。

【寄棟屋根】重厚感のある家

落ち着いた色合いのタイル張りの外壁に、どっしりとした寄棟屋根を合わせた、風格のある佇まい。軒が深くなることで、夏の強い日差しを遮り、冬は室内に光を取り込みやすくするなど、快適な室内環境の実現にも貢献します。

【陸屋根】デザイン性の高いキューブ型住宅

複数の箱を組み合わせたような、凹凸のあるキューブ型のフォルムが目を引くデザイン住宅。屋上にはウッドデッキとフェンスを設置し、周囲の視線を気にすることなく過ごせるプライベートなアウトドアリビングとして、家族や友人との時間を楽しめます。

注文住宅の屋根に関するよくある質問

最後に、注文住宅の屋根選びでよく寄せられる質問にお答えします。

一番人気の屋根の形はどれ?

A. コストと機能性のバランスが良い「切妻屋根」と、落ち着いた印象で幅広いデザインに合う「寄棟屋根」が定番で人気です。
近年は、デザイン性の高さや太陽光パネルの設置しやすさから「片流れ屋根」を選ぶ方も増えています。

雨漏りしにくい屋根の構造は?

A. 構造がシンプルな屋根ほど、雨漏りのリスクは低くなります。
具体的には、屋根の面と面の接合部が少ない「切妻屋根」や「片流れ屋根」が有利です。逆に、陸屋根や谷部が多い複雑な形状の屋根は、より丁寧な防水工事と定期的なメンテナンスが重要になります。

メンテナンスが楽な屋根材は?

A. 塗装メンテナンスが不要な「陶器瓦」が最もメンテナンスの手間がかからないと言えます。
素材自体がほとんど劣化しないため、長期にわたって美観と性能を保ちます。次いで、耐久性の高い「ガルバリウム鋼板」もメンテナンス頻度を抑えられる屋根材です。ただし、どの屋根材であっても、落ち葉の掃除や定期的な点検は必要です。

太陽光発電に最適な屋根の形は?

A. 最も効率的に発電できるのは、南向きの「片流れ屋根」です。
屋根全体を太陽光パネルの設置に使えるため、大容量のシステムを搭載できます。「切妻屋根」も、南側の屋根面が広ければ効率の良い発電が可能です。

まとめ

注文住宅の屋根選びは、家の未来を考える大切なステップです。この記事では、様々な屋根の形状や屋根材の特徴、そして後悔しないための選び方のポイントを解説しました。

最後に、屋根選びで大切なことをおさらいしましょう。

  • デザイン: 家全体のテイストに合う形を選ぶ
  • コスト: 初期費用と将来のメンテナンス費用をトータルで考える
  • 機能性: 耐久性、耐風性、太陽光発電など、求める性能の優先順位を決める
  • 地域性: 台風や積雪など、地域の気候に合ったものを選ぶ

これらのポイントを整理し、「なぜこの屋根を選んだのか」を自信を持って言えることが、後悔しない家づくりにつながります。

ぜひこの記事を参考にして、建築を依頼するハウスメーカーや工務店の担当者とじっくり相談しながら、あなたとご家族にとって最高の屋根を見つけてください。

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