2025.09.04

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コンクリートの注文住宅|RC造の費用相場とメリット・デメリット

「まるで美術館のような、おしゃれで頑丈なコンクリートの家に住んでみたい」
「地震や火事に強く、静かで安心できる暮らしがしたい」

注文住宅を検討する中で、木造住宅にはない魅力を持つコンクリートの家に憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか。

コンクリートの家は、正式には鉄筋コンクリート(RC)造と呼ばれ、その重厚なデザイン性だけでなく、優れた耐久性や防音性から多くの人を魅了しています。しかし同時に、「建築費用が高いのでは?」「夏は涼しいけど冬は寒そう…」といった疑問や不安を感じることもあるでしょう。

この記事では、コンクリートの注文住宅(RC造住宅)を建てる上で知っておきたい基礎知識から、リアルな費用相場、具体的なメリット・デメリット、そして後悔しないための依頼先選びのポイントまで、専門家の視点で分かりやすく徹底解説します。

この記事を読めば、コンクリートの家があなたにとって最適な選択肢なのかが明確になり、理想の家づくりへの第一歩を踏み出せるはずです。

コンクリートの家(RC造)とは?基礎知識

まずはじめに、コンクリートの家(RC造)がどのような建物なのか、基本的な構造や特徴について理解を深めましょう。

鉄筋コンクリート(RC)造の構造と特徴

鉄筋コンクリート(RC)造とは、コンクリートを鉄筋で補強した構造のことです。「RC」とはReinforced Concreteの略称です。

この構造の最大の特徴は、2つの素材の長所を組み合わせている点にあります。

  • コンクリート
    圧縮される力には非常に強いものの、引っ張られる力には弱いという性質があります。
  • 鉄筋
    引っ張られる力には強いものの、熱に弱く錆びやすいという弱点があります。

この2つを組み合わせることで、コンクリートが鉄筋を火や錆から守り、鉄筋がコンクリートの弱点である引っ張る力への弱さを補強します。これにより、地震の揺れや風圧など、あらゆる力に対して非常に強い構造が生まれるのです。この強固な構造が、後述する高い耐震性や耐久性を実現しています。

打ちっ放しと断熱工法の種類

コンクリート住宅のデザインとして人気が高いのが「コンクリート打ちっ放し」です。これは、型枠を外した後のコンクリートの表面をそのまま仕上げ材として見せる手法で、素材感あふれるモダンでスタイリッシュな空間を演出します。

ただし、コンクリートは熱を伝えやすい性質があるため、断熱対策が不可欠です。断熱工法には主に2つの種類があります。

  • 外断熱
    建物の構造体(コンクリート)の外側を断熱材で覆う工法です。建物を魔法瓶のようにすっぽり包むため、断熱効果が非常に高く、結露も発生しにくいのが特徴です。コンクリートの蓄熱性を活かし、一年を通して室温を安定させやすいメリットがあります。
  • 内断熱
    建物の内側(室内側)に断熱材を施工する工法です。外断熱に比べてコストを抑えやすいですが、構造体の柱や梁の部分で断熱が途切れやすく、結露が発生しやすいというデメリットがあります。

快適なコンクリート住宅を実現するためには、コストはかかりますが外断熱を選ぶのがおすすめです。

木造・鉄骨造との性能比較

日本の戸建て住宅で主流の木造や鉄骨造と、RC造にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの性能を比較してみましょう。

性能項目RC造(鉄筋コンクリート造)木造鉄骨造
耐震性◎(非常に高い)△(揺れやすい)〇(しなやか)
耐火性◎(不燃材料)△(燃えやすい)△(熱で変形)
防音性◎(非常に高い)△(音が響きやすい)〇(RC造に次ぐ)
デザイン性◎(自由度が高い)〇(制約あり)〇(制約あり)
建築費用△(高い)◎(安い)〇(RC造より安い)
法定耐用年数47年22年34年(鋼材厚による)
工期△(長い)◎(短い)〇(RC造より短い)

このように、RC造は初期費用や工期がかかるものの、災害への強さや静かな住環境、資産価値の維持といった面で非常に優れた工法であることが分かります。

コンクリート住宅の費用相場と坪単価

コンクリート住宅を検討する上で最も気になるのが、やはり建築費用でしょう。ここでは、具体的な坪単価や総額の目安について解説します。

坪単価の目安と総額シミュレーション

コンクリート住宅(RC造)の坪単価は、一般的に100万円~150万円が目安とされています。ただし、これはあくまで目安であり、デザインや仕様、依頼する会社によって大きく変動します。

この坪単価を基に、延床面積ごとの建築本体工事費の総額をシミュレーションしてみましょう。

  • 30坪の家の場合
    3,000万円 ~ 4,500万円
  • 40坪の家の場合
    4,000万円 ~ 6,000万円
  • 50坪の家の場合
    5,000万円 ~ 7,500万円

この金額に加えて、設計料、地盤改良工事費、外構工事費、諸経費などが別途必要になります。

木造住宅との価格差はいくら?

木造住宅の坪単価は60万円~100万円が相場です。これと比較すると、コンクリート住宅は木造の約1.5倍から2倍の費用がかかる計算になります。

例えば、40坪の家を建てる場合、

  • 木造: 2,400万円~4,000万円
  • RC造: 4,000万円~6,000万円

となり、1,500万円以上の価格差が生まれる可能性があります。この価格差は、材料費の高さや、コンクリートを流し込むための型枠工事、コンクリートが固まるのを待つ養生期間など、専門的な技術と長い工期が必要になるために生じます。

建築費用を左右する3つの要因

コンクリート住宅の建築費用は、主に以下の3つの要因によって変動します。

  • デザイン・形状の複雑さ
    建物がシンプルな四角形であれば型枠の設置も容易ですが、曲線や凹凸の多い複雑なデザインになると、特殊な型枠が必要になりコストが大幅にアップします。
  • 地盤の状態
    コンクリート住宅は木造に比べて非常に重いため、その重量を支えられる強固な地盤が必要です。地盤が軟弱な場合は、地盤改良工事や杭工事に数百万円単位の追加費用がかかることがあります。
  • 設備・仕様のグレード
    キッチンや浴室、トイレなどの水回り設備、床材や壁材などの内装、窓の性能など、設備のグレードを上げれば上げるほど費用は高くなります。これはどの工法でも共通の要因です。

固定資産税は高くなるのか

「コンクリートの家は固定資産税が高いって本当?」という疑問をよく耳にしますが、これは事実です。

固定資産税は、建物の資産価値(評価額)に基づいて算出されます。RC造は木造に比べて法定耐用年数が47年と長く(木造は22年)、頑丈で資産価値が高いと評価されるため、固定資産税も高くなる傾向にあります。

長期的なランニングコストとして、税金の負担も考慮しておくことが重要です。

コンクリート住宅の7つのメリット

費用が高いという側面はありますが、それを上回る多くの魅力がコンクリート住宅にはあります。ここでは代表的な7つのメリットを見ていきましょう。

災害に強い高い耐震性・耐火性

コンクリート住宅の最大のメリットは、災害に対する圧倒的な強さです。
鉄筋とコンクリートが一体化した構造は、地震の大きな揺れにも耐える高い耐震性を誇ります。また、コンクリート自体が不燃材料であるため、火災にも非常に強いです。万が一、近隣で火災が発生しても、自宅への延焼を防ぎ、家族の命や財産を守るシェルターとしての役割を果たしてくれます。

優れた防音性で静かな暮らしを実現

コンクリートは質量が大きく密度が高いため、音を遮る性能(遮音性)に非常に優れています。
車の騒音や隣家の生活音などが気になる方には、この上ないメリットと言えるでしょう。逆に、室内からの音漏れも少ないため、小さなお子様がいるご家庭や、楽器の演奏、ホームシアターなどを気兼ねなく楽しみたい方にも最適です。

デザインの自由度が高い外観と間取り

RC造は、柱や壁の制約が少ないため、木造では難しい大胆な空間設計が可能です。
例えば、以下のようなデザインを実現できます。

  • 壁一面の大きな窓(大開口)
  • 柱のない広々としたリビング(大スパン空間)
  • 吹き抜けやスキップフロア
  • 曲線や斜めの壁を使った個性的な外観

「打ちっ放し」のようなモダンなデザインから、重厚感のある邸宅まで、建築家のアイデアを形にしやすいのがRC造の魅力です。

気密性が高く冷暖房効率が良い

コンクリート住宅は構造的に隙間が少なく、非常に高い気密性を確保できます。
適切な断熱(特に外断熱)と換気計画を行うことで、外気の影響を受けにくく、一度快適な室温になればそれを維持しやすいという特徴があります。結果として冷暖房の効率が上がり、月々の光熱費を抑えることにも繋がります。

法定耐用年数が長く資産価値を維持

前述の通り、RC造の法定耐用年数は47年と、木造(22年)や鉄骨造(34年)に比べて格段に長いです。
法定耐用年数は税法上の指標であり、実際の建物の寿命ではありませんが、金融機関の住宅ローン審査や不動産売却時の査定において有利に働くことがあります。長期的に見て資産価値が下がりにくい点は、大きなメリットです。

コンクリート住宅の5つのデメリットと対策

魅力的なメリットがある一方で、知っておくべきデメリットも存在します。しかし、それぞれに有効な対策がありますので、セットで理解しておきましょう。

建築費用が高額になる点

対策:シンプルな設計と補助金の活用
最大のデメリットは、やはり木造の1.5倍以上になる建築費用です。コストを抑えるためには、建物の形状をできるだけシンプルな箱型に近づけることが有効です。また、省エネ性能などを高めることで、国や自治体の補助金制度を利用できる場合もあります。依頼先の会社に相談してみましょう。

夏涼しく冬寒い?断熱性の課題と対策

対策:外断熱工法の採用と窓の性能向上
「コンクリートの家は冬寒い」と言われる原因は、コンクリートの熱伝導率の高さと不十分な断熱にあります。この問題を解決する最も効果的な方法は、建物を断熱材で丸ごと覆う「外断熱工法」を採用することです。また、熱の出入りが最も大きい窓に、断熱性能の高い複層ガラスやトリプルガラスのサッシを選ぶことも重要です。

結露やカビの発生リスクと換気計画

対策:24時間換気システムの導入と適切な運用
気密性が高いがゆえに、湿気がこもりやすく、結露やカビが発生しやすいという弱点があります。これを防ぐためには、法律で設置が義務付けられている24時間換気システムを常に稼働させることが不可欠です。窓を開けての自然換気と併用し、室内の空気を常に入れ替える意識を持ちましょう。

木造より工期が長くなる理由

対策:余裕を持ったスケジュール計画
コンクリート住宅は、現場で型枠を組み、鉄筋を配置し、コンクリートを流し込み、それが固まるのを待つ「養生期間」が必要です。天候にも左右されやすく、木造に比べて工期が数ヶ月単位で長くなります。入居希望時期から逆算し、余裕を持ったスケジュールで家づくりを進めることが大切です。

リフォーム・増改築の難易度

対策:将来を見据えた初期設計
RC造は構造が強固な分、後から壁を壊して間取りを変更するような大規模なリフォームは困難な場合があります。将来の家族構成の変化やライフスタイルの変化を見据え、可変性のある間取りを初期設計の段階で建築家や設計士とよく相談しておくことが後悔しないためのポイントです。

RC造の依頼先とハウスメーカー

理想のコンクリート住宅を実現するためには、信頼できるパートナー選びが最も重要です。依頼先には主に3つの選択肢があります。

ハウスメーカー・工務店・建築家の違い

  • ハウスメーカー
    RC造を商品として扱う大手企業です。品質が安定しており、ブランドの安心感や充実した保証が魅力。ただし、デザインや間取りの自由度は規格の範囲内に限られる場合があります。
  • 工務店
    地域に根差した建設会社です。RC造を得意とする工務店であれば、比較的コストを抑えつつ、柔軟な対応が期待できます。ただし、会社によって技術力やデザイン力に差があるため見極めが重要です。
  • 建築家(設計事務所)
    デザイン性の高い、唯一無二の家を建てたい場合に最適な選択肢です。施主の要望を丁寧にヒアリングし、土地の特性を最大限に活かした最適なプランを提案してくれます。設計料が別途必要になります。

依頼先を選ぶ際のチェックポイント

どの依頼先を選ぶにしても、以下の点は必ずチェックしましょう。

  • RC造の施工実績は豊富か?
  • 過去の事例を見て、デザインのテイストが自分の好みと合っているか?
  • 担当者との相性は良く、コミュニケーションは円滑に進められるか?
  • 見積書の内容は詳細で分かりやすく、透明性があるか?
  • 完成後のアフターフォローや保証体制は整っているか?

コンクリート住宅の施工実績を確認

依頼先を検討する際は、必ずRC造の施工実績を確認してください。木造住宅がメインの会社に依頼すると、ノウハウ不足から思わぬトラブルに繋がる可能性があります。

公式サイトやカタログで施工事例を見るのはもちろん、可能であれば完成見学会に参加したり、実際に建てたOB施主の家を見学させてもらったりするのが理想です。写真だけでは分からない質感や空間の広がり、住み心地などを肌で感じることで、より具体的なイメージが湧き、後悔のないパートナー選びができます。

まとめ

今回は、注文住宅で建てるコンクリートの家(RC造)について、費用からメリット・デメリット、依頼先の選び方まで詳しく解説しました。

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • コンクリートの家(RC造)は、鉄筋とコンクリートを組み合わせた非常に強固な構造。
  • メリットは、高い耐震性・耐火性・防音性、そしてデザインの自由度の高さ。
  • デメリットは、建築費用が高額なこと、断熱・結露対策が不可欠なこと。
  • 費用相場は、坪単価100万円~150万円が目安で、木造の1.5倍以上。
  • 快適に住むカギは、「外断熱」と「24時間換気」を正しく採用・運用すること。
  • 依頼先選びは、RC造の施工実績が豊富な会社を選ぶことが最も重要。

コンクリートの家は、初期費用はかかりますが、災害から家族を守る安心感や、静かで快適な暮らし、そして時代に左右されないデザイン性など、価格以上の価値を提供してくれます。

この記事で得た知識をもとに、まずはRC造を得意とするハウスメーカーや工務店、建築家の情報を集めてみてはいかがでしょうか。複数の会社の資料を比較検討することから始めて、あなたの理想の家づくりを実現してくれる最高のパートナーを見つけてください。

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