2025.10.07

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断熱リフォーム完全ガイド|費用相場・断熱材の種類・効果

「夏は2階が蒸し風呂のように暑い…」「冬は暖房をつけても足元がスースーして寒い…」
戸建てに住んでいると、このような季節ごとの室温の悩みがつきものですよね。さらに、冷暖房をフル稼働させることで、毎月の光熱費が高くなってしまうのも大きな負担です。

その根本的な原因は、家の「断熱性能」が低いことかもしれません。

この記事では、住宅の断熱に関する専門知識を持つプロの視点から、断熱リフォームの全てを分かりやすく解説します。

  • 断熱リフォームにかかる費用や工事期間
  • 壁・窓・床など部位別の工事方法
  • グラスウールやウレタンフォームなど断熱材の種類と選び方
  • 光熱費削減などの具体的な効果
  • お得にリフォームできる補助金制度

この記事を読めば、あなたの家の悩みを解決し、一年中快適な住まいを実現するための知識が身につきます。ぜひ最後までご覧ください。

断熱リフォームの費用相場と工事期間

断熱リフォームを検討する上で、まず気になるのが「いくらかかるのか?」という費用面でしょう。ここでは、リフォームする部位ごとの費用相場と、家全体をリフォームした場合の目安、そして工事にかかる期間を解説します。

【一覧】部位別の断熱リフォーム費用

断熱リフォームは、家全体を一度に行うだけでなく、特に気になる部分だけを工事することも可能です。部位ごとの費用相場は以下の通りです。


  • 約5万円~50万円。熱の出入りが最も大きい窓の断熱は、費用対効果が高いリフォームです。内窓の設置なら比較的手軽で、1箇所あたり5万円~15万円程度。窓ごと交換する場合は20万円~50万円が目安です。

  • 約50万円~300万円。工事の範囲や方法によって費用が大きく変わります。壁の内側から断熱材を入れる「充填断熱」か、外側を覆う「外張り断熱」かによって費用が変動します。
  • 天井・屋根裏
    約20万円~80万円。天井裏に断熱材を敷き詰める方法が一般的です。特に2階の夏の暑さに悩んでいる場合に効果的です。
  • 床下
    約20万円~60万円。床下から断熱材を施工します。冬場の床からの底冷えを解消するのに役立ちます。

※上記はあくまで目安です。使用する断熱材の種類や住宅の状況によって費用は変動します。

戸建て全体の断熱リフォーム費用

家全体の断熱性能を向上させる場合、費用相場は200万円~700万円以上になることもあります。
壁・天井・床・窓のすべてを工事するため高額になりますが、家全体の快適性が劇的に向上し、光熱費も大幅に削減できるという大きなメリットがあります。長期的な視点で見れば、非常に価値のある投資と言えるでしょう。

断熱リフォームの工事期間の目安

工事期間は、リフォームの規模や内容によって異なります。

  • 窓(内窓設置)
    1箇所あたり半日~1日
  • 床下・天井
    2日~5日程度

  • 1週間~2週間程度(内装工事も含む場合)
  • 家全体
    1ヶ月~2ヶ月以上

工事中は住みながらでも対応可能な場合が多いですが、大規模なリフォームの場合は仮住まいが必要になることもあります。事前にリフォーム会社とよく相談しましょう。

【部位別】断熱リフォームの主な工事方法

断熱リフォームには、家のどの部分を工事するかによって様々な方法があります。ここでは、主要な部位ごとの工事方法を解説します。

壁の断熱(充填断熱・外張り断熱)

壁の断熱は、家の快適性を大きく左右する重要な工事です。主に2つの方法があります。

  • 充填断熱(じゅうてんだんねつ)
    壁の内側、柱と柱の間に断熱材を詰める工法です。壁紙(クロス)を剥がして施工するため、内装リフォームと同時に行うのが効率的です。比較的コストを抑えやすいのが特徴です。
  • 外張り断熱(そとばりだんねつ)
    家の外側から、建物全体を断熱材で覆う工法です。外壁材を一度剥がす必要があるため大掛かりな工事になりますが、家を隙間なく覆うため非常に高い断熱効果が得られます。外壁のメンテナンスと同時に行うのがおすすめです。

天井・屋根裏の断熱

夏の強い日差しによる熱は、屋根から室内に伝わります。天井や屋根裏に断熱材を施工することで、2階の夏の暑さを大幅に軽減できます
多くの場合、点検口から天井裏に入り、断熱材を敷き詰めたり、吹き込んだりする方法で工事します。比較的短期間で施工できるのがメリットです。

床下の断熱

冬の底冷えの原因となるのが、床下からの冷気です。床下の断熱リフォームは、足元の寒さを解消し、冬の快適性を高めます
床下にもぐり、床板の裏側に断熱材を貼り付けたり、吹き付けたりする工法が一般的です。床を剥がさずに工事できる場合がほとんどです。

窓の断熱(内窓設置・サッシ交換)

家の中で最も熱の出入りが激しいのが「窓」です。冬は室内の暖かい空気の約58%が窓から逃げ、夏は外の熱の約73%が窓から侵入すると言われています。
(参考:YKK AP株式会社 https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/products/articles/mado-dannen-point

そのため、窓の断熱は非常に費用対効果の高いリフォームです。

  • 内窓(二重窓)の設置
    今ある窓の内側にもう一つ窓を追加する方法です。工事が簡単で、断熱効果だけでなく防音効果も高まります。
  • 断熱サッシ・複層ガラスへの交換
    古いアルミサッシを、熱を伝えにくい樹脂サッシや、ガラスが2枚以上重なった複層ガラス(ペアガラス)に交換する方法です。結露の防止にも大きな効果を発揮します。

主要な断熱材の種類と性能比較

断熱リフォームの要となるのが「断熱材」です。断熱材には様々な種類があり、それぞれ性能や価格が異なります。ここでは代表的な断熱材を3つの系統に分けてご紹介します。

繊維系断熱材(グラスウール・ロックウール)

ガラスや鉱物を高温で溶かし、繊維状にした断熱材です。多くの住宅で使われている最もポピュラーなタイプです。

  • グラスウール
    リサイクルガラスを主原料とする、綿状の断熱材です。比較的安価で、耐火性や防音性にも優れています。湿気に弱いというデメリットがあり、適切な防湿対策が必要です。
  • ロックウール
    玄武岩などの鉱物を主原料としています。グラスウールよりも耐熱性が高く、撥水性にも優れています。

発泡プラスチック系断熱材(ウレタンフォーム)

プラスチック素材を発泡させて作る断熱材です。細かい気泡の中に空気やガスを閉じ込めることで、高い断熱性能を発揮します。

  • 硬質ウレタンフォーム
    ボード状のものと、現場で液体を吹き付けて発泡させるタイプがあります。吹き付けタイプは隙間なく施工できるため、非常に高い気密性と断熱性を実現できます。比較的高価ですが、性能を重視する場合におすすめです。

自然素材系断熱材(セルロースファイバー)

新聞古紙などをリサイクルして作られる、環境に優しい断熱材です。

  • セルロースファイバー
    綿状の断熱材を壁の中などに吹き込んで施工します。湿気を吸ったり吐いたりする「調湿性」に優れているのが最大の特徴で、結露の発生を抑制します。また、隙間なく充填できるため、防音性も非常に高いです。

【比較表】断熱材の性能・費用・特徴

断熱材の種類熱伝導率(W/mK)※費用(m²単価)特徴
グラスウール0.033~0.050安価最も一般的。安価で耐火性・防音性に優れる。湿気に弱い。
ロックウール0.035~0.040やや安価耐火性・耐水性が高い。
硬質ウレタンフォーム0.020~0.035やや高価断熱性能が非常に高い。吹き付けタイプは気密性も確保しやすい。
セルロースファイバー0.038~0.040やや高価調湿性、防音性、防火性に優れる。環境に優しい。

※熱伝導率は数値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。

断熱リフォームの効果とメリット

高額な費用がかかる断熱リフォームですが、それに見合うだけの大きなメリットがあります。ここでは、リフォームによって得られる4つの効果をご紹介します。

夏は涼しく冬は暖かい快適な室温の維持

断熱リフォームの最大のメリットは、外気の影響を受けにくくなり、一年を通して室温を快適に保てることです。
夏は外からの熱の侵入を防ぎ、冬は室内の暖かい空気が外に逃げるのを防ぎます。冷暖房の効きも格段に良くなり、少ないエネルギーで快適な温度を維持できるようになります。

光熱費の削減と省エネ効果

室温が安定することで、冷暖房の使用頻度や設定温度を抑えることができ、光熱費の大幅な削減につながります。
住宅の性能やリフォームの規模にもよりますが、年間で数万円単位の光熱費が節約できるケースも少なくありません。断熱リフォームは、長期的に見れば家計にも優しい投資と言えます。

結露の抑制と建物の長寿命化

冬場に窓や壁に発生する「結露」。見た目が不快なだけでなく、カビやダニの発生原因となり、健康にも悪影響を及ぼします。
断熱性能を高めることで、壁や窓の表面温度が下がりにくくなり、結露の発生を大幅に抑制できます。これにより、カビの発生を防ぐだけでなく、壁の内部や柱が湿気で腐食するのを防ぎ、建物の寿命を延ばす効果も期待できます。

ヒートショック予防など健康面の向上

冬場、暖かいリビングから寒い脱衣所や浴室へ移動した際に、急激な血圧の変動で心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす「ヒートショック」。
家全体の温度差を小さくする断熱リフォームは、このヒートショックのリスクを低減する上で非常に重要です。家族の健康を守るためにも、断熱は欠かせない要素なのです。

断熱リフォームで使える補助金・助成金制度

断熱リフォームは、国や自治体が推進する省エネ政策の一環として、手厚い補助金制度が用意されています。これらを活用すれば、費用負担を大きく軽減できます。

【国】先進的窓リノベ2024事業

窓の断熱リフォームに特化した補助金制度です。内窓の設置や外窓の交換など、高い断熱性能を持つ窓へのリフォームが対象となります。
補助額が大きく、工事費用の50%相当、最大で200万円が補助されます。窓の断熱を検討しているなら、必ずチェックしたい制度です。
(参考:先進的窓リノベ2024事業 公式サイト https://window-renovation2024.env.go.jp/

【国】子育てエコホーム支援事業

子育て世帯・若者夫婦世帯を対象とした制度ですが、その他の世帯もリフォームであれば利用可能です。
開口部(窓・ドア)の断熱改修や、外壁・屋根・天井・床の断熱改修が補助対象となります。補助額の上限は世帯の属性や工事内容によって異なりますが、最大で60万円の補助が受けられます。
(参考:子育てエコホーム支援事業 公式サイト https://kosodate-ecohome.mlit.go.jp/

【自治体】独自の補助金・助成金制度の探し方

国だけでなく、お住まいの市区町村が独自に補助金制度を設けている場合があります。
「〇〇市 断熱リフォーム 補助金」「〇〇県 省エネリフォーム 助成金」といったキーワードで検索してみましょう。国の制度と併用できる場合もあるため、ぜひ確認してみてください。

補助金申請の注意点と手続きの流れ

補助金を利用する際は、いくつか注意点があります。

  • 予算の上限がある
    国の補助金は予算が決められており、上限に達すると受付が終了してしまいます。検討している場合は早めに動き出すのがおすすめです。
  • 登録事業者が申請する
    補助金の申請手続きは、原則として工事を行うリフォーム会社(登録事業者)が代行します。
  • 契約・着工前に相談する
    補助金の対象となるか、どの制度が使えるかは、必ずリフォーム会社との契約前に確認しましょう。

失敗しない断熱リフォーム業者の選び方

断熱リフォームの成否は、業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。ここでは、信頼できる業者を見つけるための4つのポイントをご紹介します。

  • 断熱工事の実績が豊富か確認する
    会社のウェブサイトで施工事例を確認しましょう。どのような断熱材を使い、どのような工事を行っているかが分かります。断熱工事に関する専門知識や資格(例:熱絶縁施工技能士など)を持つスタッフがいるかも判断材料になります。
  • 現地調査と見積書が丁寧か見極める
    信頼できる業者は、必ず現地を詳細に調査した上で、具体的な提案をしてくれます。見積書に「断熱工事一式」としか書かれていない業者は要注意です。工事内容、使用する断熱材の商品名、数量、単価などが細かく記載されているかを確認しましょう。
  • 保証やアフターサービスの内容を確認
    工事後に不具合があった場合の保証内容や、定期的な点検などのアフターサービスが充実しているかを確認することも大切です。書面で保証内容を提示してくれる業者を選びましょう。
  • 複数社から相見積もりを取る
    必ず2~3社から見積もりを取り、比較検討しましょう。単に価格が安いかどうかだけでなく、提案内容の質、担当者の知識や対応の丁寧さなどを総合的に判断することが、後悔しない業者選びの鍵です。

まとめ

今回は、住宅の断熱リフォームについて、費用相場から断熱材の種類、補助金、業者選びのポイントまでを網羅的に解説しました。

断熱リフォームは、夏の暑さや冬の寒さといった日々のストレスを解消し、光熱費を削減してくれる、未来への賢い投資です。さらに、結露やヒートショックを防ぎ、家族の健康と住まいの寿命を守ることにも繋がります。

「うちの場合はどのリフォームがいいんだろう?」「費用は具体的にいくら?」
そんな疑問が湧いたら、まずは断熱リフォームの実績が豊富な専門業者に相談してみるのが第一歩です。この記事で得た知識をもとに、ぜひ複数社に声をかけ、あなたの家に最適な提案を受けてみてください。

一年中快適で、家計にも健康にも優しい住まいを手に入れるために、断熱リフォームを本格的に検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

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ロゴスホームのスタッフです

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