「自分たちの好きな間取りで、おしゃれなマイホームを建てたい!」
そんな夢を描いたとき、「注文住宅」や「自由設計」という言葉が思い浮かぶかもしれません。しかし同時に、「注文住宅は高そう…」「予算内で理想の家なんて建てられるのかな?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
特に、初めて家を建てる20代〜30代のご家庭にとって、予算は最も大きな課題です。
実は、工夫次第で自由設計の注文住宅を1000万円台というローコストで建てることは十分に可能です。この記事では、住宅の専門知識がない方でも分かりやすいように、以下の内容を詳しく解説します。
- 自由設計と注文住宅の基本的な違い
- 1000万円台で建てられる家のリアルな特徴
- 建築費用をグッと安く抑える7つの具体的な方法
- ローコスト住宅で後悔しないためのチェックリスト
この記事を読めば、予算内で理想のマイホームを実現するための第一歩が踏み出せるはずです。さっそく、夢のマイホーム計画を具体的に進めていきましょう。
自由設計と注文住宅の違い
家づくりを考え始めると、「自由設計」と「注文住宅」という言葉をよく目にします。これらは似ているようで、実は少し意味合いが異なります。まずは基本的な言葉の違いから理解しておきましょう。
自由設計でできること・できないこと
自由設計とは、
その名の通り、間取りやデザインなどを比較的自由に設計できる建築方法を指します。ただし、「完全にゼロから何でも自由に決められる」という意味とは限りません。
多くの場合、ハウスメーカーや工務店が用意した基本的な仕様や構造、工法のルールの中で、間取りや内外装、設備などを選んでいくスタイルを指します。
- できることの例
- 部屋の数や広さの変更
- 壁紙や床材の選択
- キッチンやお風呂などの設備のグレード変更
- 窓の大きさや位置の調整
- できないこと・制限があることの例
- 会社の基準外の特殊な建材や工法の採用
- 建築基準法や地域の条例に反する設計
- 構造計算上、不可能な間取り
つまり、自由設計は「ある程度の制約の中で、自由に家づくりを楽しむ」スタイルと考えると分かりやすいでしょう。
注文住宅の3つの種類
「注文住宅」は、実は大きく分けて3つの種類があります。自由設計は、この中の「セミオーダー住宅」に近い概念です。
- フルオーダー住宅
ゼロから建築家や設計士と一緒に、間取り、デザイン、素材、工法などすべてを自由に決めていく家づくりです。最も自由度が高い分、費用も時間もかかります。 - セミオーダー住宅
ハウスメーカーなどが用意した基本プランや仕様をベースに、間取りや内外装、設備などをカスタマイズしていく方法です。自由設計の多くはこれに該当し、フルオーダーより費用を抑えつつ、自分たちらしさを出せるのが魅力です。 - 規格住宅(企画住宅)
あらかじめ決められた複数のプランの中から、好みのものを選んで建てる住宅です。間取りの変更などは基本的にできませんが、仕様が統一されているため品質が安定し、価格が非常に安いのが特徴です。
規格住宅・セミオーダーとの違い
改めて整理すると、自由度の高さは以下のようになります。
フルオーダー > セミオーダー(自由設計) > 規格住宅
ローコストで注文住宅を建てる場合、多くは「セミオーダー(自由設計)」か「規格住宅」を選ぶことになります。予算を抑えながらも自分たちのこだわりを少しでも反映させたいなら、自由設計(セミオーダー住宅)が最適な選択肢となるでしょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
1000万円台で建つ家の特徴
「本当に1000万円台で家が建つの?」と疑問に思う方も多いでしょう。結論から言うと、建物の本体価格が1000万円台の家を建てることは可能です。
ただし、家づくりにかかる費用は「建物本体工事費」だけではありません。ここで、1000万円台の家を建てる際の費用の内訳と、総額のイメージを掴んでおきましょう。
本体工事費に含まれる標準仕様
ハウスメーカーが提示する「坪単価〇〇万円」や「1000万円の家」といった価格は、一般的に建物そのものを建てるための「本体工事費」を指します。これには、以下のようなものが含まれるのが一般的です。
- 基礎工事
- 構造躯体(柱、梁など)
- 屋根、外壁
- 内装(壁紙、床など)
- 基本的な住宅設備(キッチン、トイレ、ユニットバス)
- 玄関ドア、窓(サッシ)
ただし、どこまでが標準仕様かは会社によって大きく異なるため、契約前に必ず確認することが重要です。
別途必要になる付帯工事費と諸費用
家を建てるには、本体工事費以外に「付帯工事費」と「諸費用」が必ず必要になります。これらは総費用の20%~30%を占めることもあり、見落とすと予算オーバーの原因になります。
- 付帯工事費の例
- 地盤改良工事(土地の状態による)
- 給排水・ガス・電気の引き込み工事
- 外構工事(駐車場、フェンス、庭など)
- 照明器具、カーテン、エアコンの設置工事
- 諸費用の例
- 建築確認申請費用
- 登記費用(土地・建物の所有権)
- 住宅ローン手数料、保証料
- 火災保険料、地震保険料
- 印紙税、不動産取得税などの税金
つまり、「1000万円の家」を建てる場合、総額では1300万円~1500万円程度になると想定しておく必要があります。
土地あり・土地なしの総費用シミュレーション
家づくりの総費用は、土地を持っているかどうかで大きく変わります。
- 土地ありの場合
- 建物本体工事費:1,500万円
- 付帯工事費・諸費用:300万円~450万円
- 総額目安:1,800万円~1,950万円
- 土地なしの場合
- 建物本体工事費:1,500万円
- 付帯工事費・諸費用:300万円~450万円
- 土地代:1,000万円(※地域による)
- 総額目安:2,800万円~2,950万円
このように、土地の有無で総額は1000万円以上変わることも珍しくありません。自分の状況に合わせて資金計画を立てることが大切です。
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ローコスト住宅のメリット・デメリット
1000万円台で建てられる「ローコスト住宅」には、魅力的なメリットがある一方で、知っておくべきデメリットも存在します。両方を理解した上で、自分たちに合った選択をしましょう。
メリット:予算内で理想の家を実現
ローコスト住宅の最大のメリットは、何と言ってもその価格です。
- 総支払額を抑えられる
当たり前ですが、建物価格が安い分、住宅ローンの借入額を減らせます。月々の返済負担が軽くなり、家計にゆとりが生まれるのは大きな利点です。 - 若い世代でもマイホームが持てる
年収に不安がある方や、貯蓄がまだ少ない20代〜30代の若い世代でも、マイホームの夢を実現しやすくなります。 - 土地やインテリアにお金をかけられる
建物費用を抑えた分、立地の良い土地を選んだり、こだわりの家具や家電を揃えたりと、他の部分に予算を回すことができます。
デメリット:仕様・間取り・性能の制約
価格が安いことには理由があります。デメリットもしっかりと把握しておきましょう。
- デザインや間取りの自由度が低い
フルオーダーに比べ、選べるデザインや間取りのパターンは限られます。会社のルールから外れるような特殊な要望は、オプション料金が高額になったり、対応できなかったりします。 - 標準仕様のグレードが低い場合がある
キッチンやバス、トイレなどの住宅設備が、標準仕様では最もベーシックなグレードになっていることがあります。満足のいく仕様にするには、オプション追加で費用が上がりやすい点に注意が必要です。 - 断熱性や気密性などの性能が十分でない可能性
ローコスト住宅の中には、断熱材のグレードを下げたり、気密性を高める施工を簡略化したりしてコストを削減しているケースもあります。住宅性能は光熱費や住み心地に直結するため、どのレベルの性能が確保されているか確認が必須です。
安い家で後悔しないためのチェックリスト
ローコスト住宅で失敗しないためには、契約前に以下のポイントを確認することが非常に重要です。
- □ 総額でいくらかかるか見積もりをもらいましたか?
「本体価格」だけでなく、付帯工事費や諸費用を含めた総額の見積もりを取り、予算内に収まるか確認しましょう。 - □ 標準仕様の内容を細かく確認しましたか?
キッチン、お風呂、壁紙、床材など、何が標準で、何がオプションになるのか一覧で確認しましょう。 - □ 住宅性能(断熱性・耐震性)は十分ですか?
断熱等級や耐震等級など、具体的な性能の数値を確認し、安心して暮らせるレベルか判断しましょう。 - □ アフターサービスや保証は充実していますか?
引き渡し後の定期点検や、万が一の不具合に対する保証内容を確認しておくことで、長く安心して住むことができます。
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注文住宅を安く建てる7つの方法
ここからは、注文住宅の建築費用を具体的に安く抑えるための7つの方法をご紹介します。これらのポイントを意識するだけで、数百万円単位のコストダウンも可能です。
1. 家の形をシンプルにする
最も効果的なコストダウン方法は、家の形をできるだけシンプルにすることです。
具体的には、凹凸の少ない「総二階建て」の四角い家を目指しましょう。外壁の面積が小さくなり、屋根の形状も単純になるため、材料費と工事費の両方を削減できます。逆に、複雑な形の家は壁や角が増え、コストが上がります。
2. 建物の面積(坪数)を小さくする
当然ですが、家の面積(延床面積)が小さくなれば、その分だけ費用は安くなります。
本当に必要な部屋の数や広さを見直し、廊下などのデッドスペースをなくす工夫をしましょう。例えば、リビング階段を採用して廊下をなくしたり、子供部屋は将来的に仕切れるように広い一部屋にしておいたりするのも有効です。
3. 水回りの設備を1箇所にまとめる
キッチン、お風呂、洗面所、トイレといった水回りの設備は、できるだけ近い場所に集中させるのがセオリーです。
配管工事が短く、シンプルになるため、工事費用を大幅に削減できます。1階と2階にトイレを設置する場合も、できるだけ真上・真下の位置に配置するとコストを抑えられます。
4. 部屋の間仕切りやドアの数を減らす
壁やドアが1つ増えるだけでも、材料費と工事費がかかります。
LDKを一体化させたり、子供部屋をオープンな空間にしたりと、間仕切り壁を減らすことでコストダウンと開放的な空間の両方を手に入れることができます。収納も、扉付きのクローゼットではなく、オープンクローゼットやロールスクリーンを活用するのも良い方法です。
5. 設備のグレードを見直す
住宅設備は、グレードによって価格が大きく変わります。すべての設備のグレードを上げるのではなく、こだわりたい部分とそうでない部分にメリハリをつけることが重要です。
例えば、「お風呂はリラックスしたいから高機能なものにしたいけど、トイレはシンプルでいい」といったように、家族のライフスタイルに合わせて優先順位を決めましょう。
6. オプション仕様を慎重に選ぶ
打ち合わせを進める中で、魅力的なオプションがたくさん提案されます。しかし、勧められるがままにオプションを追加していくと、あっという間に予算オーバーしてしまいます。
「本当にこの機能は必要か?」「他のもので代用できないか?」と一度立ち止まって考える癖をつけましょう。特に、後からでも変更できる外構や一部の設備は、入居後に予算の余裕ができてから検討するのも一つの手です。
7. ローコストが得意な会社に依頼する
最も重要なのは、そもそもローコスト住宅の建築を得意とするハウスメーカーや工務店に依頼することです。
ローコスト住宅メーカーは、建材の一括仕入れや仕様の規格化、広告費の削減など、企業努力によって安い価格を実現しています。高級住宅を専門とする会社にローコストで建ててほしいと依頼しても、良い家づくりは難しいでしょう。
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自由設計のローコスト住宅Q&A
最後に、自由設計のローコスト住宅に関してよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. なぜこんなに安い価格で建てられる?
A. 企業努力によって、様々なコストを削減しているからです。
ローコスト住宅が安い主な理由は以下の通りです。
- 仕様の規格化
キッチンやバスなどの設備や、壁紙・床材などの選択肢を絞り、メーカーから一括で大量に仕入れることで単価を下げています。 - 人件費・広告費の削減
住宅展示場に豪華なモデルハウスを建てなかったり、テレビCMを控えたりすることで、経費を削減し、その分を住宅価格に還元しています。 - 設計・施工の効率化
間取りのルールをある程度決めたり、施工手順をマニュアル化したりすることで、工期を短縮し人件費を抑えています。
Q2. 品質や耐震性に問題はない?
A. 法律で定められた基準はクリアしているため、基本的に問題ありません。
日本で家を建てる以上、すべての住宅は建築基準法で定められた耐震基準を満たす必要があります。ローコスト住宅だからといって、この基準が甘くなることはありません。
ただし、より高い耐震性(耐震等級2や3)や、高い断熱性を求める場合は、オプション対応になることが多いです。自分たちが求める性能レベルと、その会社の標準仕様をしっかり確認することが大切です。
Q3. 追加費用はどのくらい発生する?
A. 本体価格の20%~30%程度が目安ですが、オプション次第で大きく変わります。
前述の通り、家を建てるには本体価格以外に「付帯工事費」と「諸費用」が必ずかかります。これがおおよそ本体価格の2~3割です。
さらに、標準仕様から変更する「オプション」を追加すれば、その分費用は上乗せされます。最終的な総額がいくらになるのか、契約前に必ず詳細な見積もりで確認しましょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
まとめ
自由設計の注文住宅を1000万円台のローコストで建てることは、決して夢物語ではありません。
今回ご紹介したポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 家の形はシンプルに、面積はコンパクトに
- 水回りは1箇所にまとめ、間仕切りは少なく
- 設備やオプションは、本当に必要なものだけを厳選する
- ローコスト住宅が得意な会社をパートナーに選ぶ
- 「総額」でいくらかかるのかを常に意識する
これらの工夫を重ねることで、予算内で自分たちらしい、満足のいくマイホームを実現することができます。
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家を建てるならロゴスホーム

ロゴスホームは、高品質にこだわった注文住宅を適正価格で提供するハウスメーカーです。お客様のニーズに合わせた住宅を提案いたします。
家を建てることを検討している方は、ぜひロゴスホームまでお気軽にご相談ください。