2023.11.06

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注文住宅を建てる時の決めることリストをご紹介

注文住宅づくり、どのタイミングで何を決める?

注文住宅を建てるには、日常生活の収支を洗い出し、土地・建物の購入に必要な予算組みや住宅ローンの有無やパートナーとなる施工会社を決める「マイホームの検討からの準備期間」をはじめ、施工に生じる細かな要望のすり合わせを決める「契約から工事着工までの打ち合わせ期間」、実際の建物造りから生じる具体的な行動を決める「着工から完成までの期間」という3段階の準備期間があります。
それぞれの準備期間で決めることをリスト化し、詳細や注意点をわかりやすく解説しました。

マイホームの検討からの準備期間

決めること1. 予算・資金

注文住宅に必要な予算を決める前に、現在の収支状況を洗い出しましょう。収支状況を把握しておけば月々の支払いにまわせる資金の推計ができるので、マイホームにかける予算が立てやすくなります。親からの援助などの外的要因も含めて試算してみてください。
資金の目途が立ったら、何に幾らかけるか予算の配分を決めて行きます。
土地を所有していない場合、予算を立てる際には建物や諸経費だけでなく土地の予算も決める必要があります。既に土地を所有しているなら、建物の予算を決める工程に進みましょう。
予算を立てて計画的に住まいづくりを進めることは大切ですが、多くの場合、オプションや思わぬ出費で最終的には予算をオーバーしてしまうもの。そんな場合に備えて、「最終的に幾らまでに収めるか」を決めておくとよいでしょう。

決めること2. 住宅ローン

住宅ローンは土地の有無によって適用範囲が変わります。以下を参考に、自身の状況に合わせて選択してください。

土地の有無 適用範囲
土地:無① 土地購入費と建築費の合計額
土地:無② 土地購入費と建築費の各費用
土地:有 建築費のみ

住宅ローンの金利は、申込時から返済終了まで変わらず一定金利を払う「固定金利」と市場変動の影響を受けて半年ごとに金利が見直される「変動金利」の2種類。返済年数が長期に渡れば月々の負担が軽くなる反面、返済期間が長い分トータルの返済額は高くなります。
ローンの内容が決まったら、金融機関に事前審査を申し込みましょう。
住宅ローンの利用が一般化している近年、月々の返済額の見積もりが甘く、後々に生活が苦しくなってしまうというケースが増えています。万が一のことも想定したうえで、無理のない返済計画を目指しましょう。

決めること3. 土地

※既に土地を所有している場合は、土地探しの必要はありません。建物の詳細を決めましょう。
価格や広さだけでなく、通勤通学にかかる距離・駐車場の要不要・スーパーや病院などの周辺施設といった希望条件を洗い出し、それに見合った所を探していくのが土地選びで失敗しない秘訣です。
希望条件を洗い出したら、不動産会社に土地探しを依頼します。希望の土地が見つかったら、実際に見学へ向かいましょう。「こんなはずじゃなかった…!」と後悔することのないよう、朝昼晩・平日休日・天候など、状況が異なる日をいくつか選んで複数回見学するようにしてください。
見学した土地が希望どおりであれば、売買契約の締結を。手付金が生じるなら決済を済ませます。

決めること4. 理想の家の形

まずは好みの外観デザインを選び、それが実現できる家の形状を決めていきましょう。
代表的な家の形には、地震の横揺れや台風で生じる横からの強風に強い正方形や長方形の四角い形をした総2階型、角が多く複雑な敷地にも対応できるL字型、狭い敷地でも空間を広く取れるように2階部分が大きく張り出したオーバーハング型などがあります。
敷地の形状や面積、立地などによって建物の広さや形、高さには制限があります。施工会社の意見も踏まえ、法律を考慮して形状を決めるようにしてください。

決めること5. 施工会社

施工会社には、ハウスメーカーや工務店、設計事務所の3種類があります。
ハウスメーカーは土地探しから引き渡しまで一挙に対応できるだけでなく、工場生産のパーツを組み立てる時短効果の高い施工の実現が可能。アフターフォローが充実しているところもあるので、建てた後のサービスにも着目してみてください。
工務店は地域密着型で地域の風土や特徴を熟知しており、地元の専門工事業者との連携が取りやすいという特徴があります。ハウスメーカーよりも広告宣伝費を抑えて安価にマイホームをつくれる傾向があるため、コストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
設計事務所は施工が難しい狭小地や変則的な形の土地でも空間を巧みに使い、デザイン性に富んだ建築を得意としています。費用は比較的高額になる傾向ですが、デザインや間取りにとことんこだわりたいなら検討してみるとよいでしょう。
施工会社選びは理想のマイホームを叶えるパートナー探しのようなもの。施工会社の実績はもちろん、安心して家づくりを任せられる担当者を見極めることも大切なポイントです。

契約から工事着工までの打ち合わせ期間

決めること1. 間取り

理想的な間取りのために、まずは必要な条件とこだわりを洗い出ししましょう。家事や普段の生活で誰がどのような動きをしているかを想定して間取りを決めていけば、家事導線・生活導線に配慮した部屋の配置になります。
例えば、濯機がある洗面室と外干しの場所を一直線に配置し、洗い終わって干すまでの移動距離を最短にしたり、玄関ホールを広くしてベビーカーを置いたりDDIYのスペースとして活用するなど、間取りの工夫で暮らしやすさは大きく左右されます。
施工会社には多くの事例が用意されていますので、さまざまな間取りを見てイメージを膨らませたりアイデアを真似したりするとよいでしょう。

決めること2. 土地に対する建物の配置

建物の位置は日当たりや駐車場・庭の配置などに大きく影響します。一般的には南向きの日当たりが人気ですが、個々人の生活スタイルに焦点を当てると一概に南向きが良いとは言い切れません。例えば午前中に活動が集中するならお昼までに日差しがピークに達する東向きを選ぶ方が理にかなっているといえます。
駐車場についても、所有する車の大きさや将来的な買い替え・台数増、来客が注射するスペースなど、家庭によって必要な広さや配置が異なります。ペットを飼われているなら、庭の広さとのバランスも考える必要があるでしょう。
土地と同様、建物の配置は後から変更するのが困難な点ですので、困った時は施工会社に相談し、最善の選択を取れるようサポートしてもらいましょう。

決めること3. 内装

反対に多彩な色づかいなら個性を活かした印象になります。
壁紙や床など、一つひとつは好みのものを選んだとしても、組み合わせたときに違和感がある…となることも。施工会社の事例やInstagramの個人投稿などから好みのテイストを見つけ、それに似た素材を選ぶと失敗しない内装になるでしょう。

決めること4. 水回り

水回りの配置が多方に点在すると、生活にストレスが生じやすくなります。例えばキッチン・バス・トイレが点在していると洗濯や掃除、料理の度に行き来が多く発生して家事の効率が下がってしまったり、トイレや浴室から流れる排水音が静まり返った寝室に響いて睡眠を妨げる原因になってしまったり…という可能性も。そのほか、水回りが点在していると排水経路が複雑になり、水漏れや詰まりのトラブルが発生しやすくなるというリスクもあります。
水回りはなるべく一箇所に集めて配置するとよいでしょう。

決めること5. 設備

注文住宅はオーダーメイドで設備を決められるのが大きなメリットですが、ドアノブ1つから設備を決めていくのはかなり大変な作業。施工会社によっては基本的な設備を1つにまとめて標準仕様の設備をセットにしているため、キッチンやバスルームのように大きな括りごとに効率的に設備を選ぶことができます。
もちろん、1つひとつの設備を自身で決めることも可能。例えばキッチンの水栓や調理台の広さ、バスルームの浴槽や鏡の大きさ、色など、カタログを見比べて自分好みの設備を選ぶのも楽しいひと時です。
昨今はお洒落で高機能な商品が多く、好きなものを選んでいくと思わぬ予算オーバーの原因になることも。必要な機能を見極め、生活レベルにあった設備選びを心がけてください。

決めること6. 電気配線

注文住宅では電気配線の設計は設計士が考えますが、各家庭の生活スタイルに合わせたコンセントの設置場所・数量は家庭ごとに異なるため、あらかじめ自身で把握したうえで設計を確認する必要があります。
生活動線を考慮した家具の配置を想定して、家族で希望を話し合った結果を設計士に伝えるようにしてください。
コンセントは設置する場所や位置だけでなく、高さや必要な電源容量も想定して依頼するようにしましょう。

決めること7. 外装・外構

外構とは、門扉や家周りの構造物(駐車場や庭など)のこと。塀やフェンスなどで建物が囲まれていない開放的な「オープン外構」と、門扉や植栽などで囲うことでセキュリティ対策に特化した「クローズ外構」、部分的な仕切りを設けて敷地外との接地をゆるやかにつなぐ「セミオープン外構」の3つのタイプがあります。
建物内の間取りを広くし過ぎると建物外のスペースが狭くなるため、外構を設置するスペースが確保できません。間取りと外構のバランスを考えて、生活に支障のない広さを施工会社と相談しましょう。

決めること8. その他(地鎮祭の有無や挨拶回り)

マイホームの詳細が決まったら、不動産会社との土地売買契約や施工会社との建築請負契約を締結します。契約が完了後、金融機関へ住宅ローンの本審査を申し込みましょう。
実際に建物の着工が始まると、搬入や騒音などで近隣に迷惑をかけてしまうかもしれません。長いお付き合いになる近隣住民には事前の挨拶回りをしておくとよいでしょう。
施工会社によっては担当者や責任者が一緒に挨拶回りをしてくれることもありますので、不安な場合は事前に相談を。なかには、工事日程や騒音が激しくなる時期などを周知してくれる担当者もいるので、その前に挨拶回りをしておくようにしましょう。
マイホームの着工前には工事の安全と完成の無事を祈る地鎮祭(じちんさい)を行うものですが、必須ではないため近年では行わないケースも増えています。地鎮祭を行う場合は近隣神社の神主に自身で依頼するか、施工会社に依頼してもらいましょう。
遠方で実施するのが難しい場合、施工会社だけで安全祈願をするといった方法もあるので相談してみてください。

着工から完成までの期間

決めること1. 上棟式や現場見学

着工後は、定期的に現場見学に出向いて進捗状況を把握しましょう。いつでも見学できる現場が大半ですが、心配なときは事前に現場監督や施工会社に確認を取ってください。
柱や梁などの骨組みが完成した後に屋根をかけることを棟上げと呼び、棟上げが無事完成したお祝いと以降の安全を祈願する上棟式(じょうとうしき)を行うのですが、棟上げのない工法が一般化した近年では、上棟式も開催しないケースが増えてきました。
とはいえ、上棟式は普段コミュニケーションを取ることが難しい施工関係者と接する貴重な機会。最終的には施主(施工を依頼した人)の判断に委ねられますが、家族や施工会社と相談して実施の有無を決めるようにしてください。

決めること2. マイホームの確認

マイホームの完成後は、施主(施工の依頼人)と施工会社の担当者が立ち合いのもと、設計プランとの相違がないかを内覧会(ないらんかい)で確認します。
外構や間取りをはじめ、内装の壁紙についた傷や汚れ、扉類の建付けなど、細部に至るまで施工不良や不具合がないかチェックして、気になる点があれば全て記録をとっておきましょう。
施工プランと異なる仕様や不具合は、遠慮なく施工会社に伝えて引き渡しまでに修理してもらいます。引き渡しまでに修復が困難な場合は、明確な期限を設けるようにしてください。アフターフォローを行う施工会社であれば引き渡し後にしっかり修復してくれるので、事前確認を怠らないようにしましょう。

決めること3. 引き渡しについて

マイホームの引き渡し時には、建物の所有権が施主に移るよう不動産登記の手続きを。不動産登記とは登記する建物を自分の所有物として主張できる権利を指し、施工会社や銀行を通して専門家(土地家屋調査士や行政書士)に頼むケースが一般的です。
鍵や保証書等の説明を受けたのち、マイホームの引き渡しが完了。住宅ローンの融資が実行されます。
引き渡し時には設備や工事(防水工事など)ごとの保証書、アフターメンテナンスの連絡先、引き渡し書類の内容、鍵は全て揃っているかなど、最終確認を怠らずに済ませるようにしましょう。

決めること4. 引越しについて

引越しスケジュールは余裕を持って早めに立てておきましょう。例えば入居時期が春になる場合は引越しシーズンなので費用も高く予約が取りづらいため、早めに依頼しないと引き渡しから引っ越しまでに余分な期間が空いてしまうのです。
引越し屋を選ぶ際は相見積もりを取り、不誠実な業者に当たらないように注意してください。特に春や秋の引越しシーズンは金額が跳ね上がる時期なので、慎重な判断が必要になります。

決めること5. その他(家具家電や保険など)

大型家電の搬入前に手すりや建具を設置すると侵入を妨げて搬入できない可能性があるため、冷蔵庫や洗濯機など大型家電を運び入れる際は搬入経路を事前に確認し、場合によっては搬入する時期を調整しましょう。

大切なマイホームにかける保険についても忘れずに手続きを。住宅に必要な保険は「火災保険」と付帯する「家財保険」「地震保険」になります。
火災保険は火災だけでなく落雷・破裂・爆発・風災・雪災・水災などが補償対象になり、家財保険がオプションとして付帯できます。
地震保険は、火災保険では補償対象外となる地震・噴火・津波による損害に適用されます。単体で契約できないので、火災保険と併せて加入しておきましょう。
保険は商品によって保証範囲や費用が多種多様なので、複数商品を見比べて自身に適したものを厳選してください。

注文住宅づくりで特に注意したい「決めること」とは

最後に、注文住宅を建てる際に忘れがちなポイントをまとめました。抜け漏れを無くすため、ぜひご参照ください。

・ローン適用外の諸費用に注意
注文住宅の支払いには、施工費用のほかに不動産取得税などの諸経費が発生します。
諸経費は住宅ローンに含めることができません。現金での支払いになるので、予算決めの際に計算漏れのないように注意してください。

・業者選びの際は相見積もりを
施工会社選びや引越し、ライフラインの工事など、家づくりには見積もりを取るタイミングが多々あります。額が大きいうえ失敗できない買い物ですから、必ず複数の業者から相見積もりを取って比較検討しましょう。
比較する際は、価格の安さだけでなく対応やサポート体制などを踏まえて総合的に判断するようにしてください。

・収納と生活動線の確保
所有物に対して収納があまりに少ないと、家中にモノが溢れてしまう原因になります。反対に、収納の割合が大きすぎると生活スペースが圧迫されてしまうことになるため、どこに何を収納するかを想定したうえで適切な位置・広さの収納スペースを配置しましょう。
また、廊下をすれ違う時に狭さを感じる、来客時にプライベートな空間が見えてしまうといった生活導線の見落としも起こりがち。入居後の暮らしについてできるだけさまざまなシチュエーションを想定し、後悔のない間取りを工夫しましょう。

・粗大ゴミやインターネットの手配
引越しに伴う粗大ゴミの手配や、入居後に使用するインターネット回線の開通なども忘れやすいので注意が必要。特にインターネットは申し込みから実際にサービスを受けられるまでに時間を要する場合が多いので、遅くとも入居の1ヶ月前には手続きを済ませておくのがおすすめです。

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この記事を書いた人

LOGOS HOME

ロゴスホームのスタッフです

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