注文住宅の内装選びは、夢のマイホームを形にする大切なプロセスです。
この記事では、内装選びのポイントやコツ、注意点を詳しく解説します。
実例やテイストの選び方から、予算管理や失敗しないためのアドバイスまで、幅広くカバー。
これから注文住宅を建てる方や、内装デザインについて悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
注文住宅の内装を決める前に考えるべきこと
実例を見て内装のテイストを参考にする
内装選びの第一歩は、多くの実例を見ることです。
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSでの情報収集や住宅展示場やモデルハウス、インテリア雑誌、オンラインギャラリーなどを活用しましょう。
内装には、ナチュラル、モダン、和風、北欧スタイルなど、様々なテイストがあります。
実例を見ることで、色使いや素材の組み合わせ、空間の使い方を具体的にイメージできます。
自分の好みや理想のイメージが明確になれば、建築後の「思ってたものと違う」を避けることができるでしょう。
コンセプトを固める
内装のコンセプトを決めることは、かなり大切なステップです。
家族の生活スタイルや価値観を反映させ、「明るく開放的な空間」「落ち着きのある和モダン」など、具体的にイメージを言語化しましょう。
コンセプトが決まれば、素材や色の選択がしやすくなります。
また、将来の変化を考慮し、長く快適に暮らせるコンセプトを考えましょう。
コンセプトは、建築会社とのコミュニケーションツールにもなるので、明確に定義することが大切です。
予算を把握する
注文住宅の総予算のうち、内装にはどれくらい割り当てられるか、明確にしておきましょう。
高級素材や特注品は魅力的ですが、予算オーバーの原因になりかねません。
家族にとって必要なことや理想に優先順位をつけましょう。
必要な部分にお金をかけ、他の部分でコストを抑えるなど、メリハリをつけた予算配分が賢明です。
また、予備費を設けておくことで、工事中の想定外の出費にも対応できます。
注文住宅の内装を決める主な項目
内装デザインの全体テーマを決める
内装デザインの全体テーマは、家全体の雰囲気を決定づける重要な要素です。
ナチュラル、モダン、クラシック、ミニマルなど、テーマを決める際は、家族の好みはもちろん、ライフスタイルや将来のことを考えるのがポイント。
また、子育て世代なら傷や汚れに強い素材を選ぶなど、実用性も大切です。
全体のテーマが決まれば、各部屋や家具、照明、装飾を選ぶ際の指針になります。
ただし、家全体を一つのテーマに縛られすぎずに部屋ごとにデザインを変えることもできます。
クロスやフローリングなどの内装を決める
クロス(壁紙)やフローリングは面積が広い分、空間の印象を大きく左右します。
クロスは色や柄、素材(ビニールクロス、布クロス等)の選択ができます。
フローリングは無垢材や合板、色調(明るめ、暗め)などを決めます。
これらの選択は、光の入り方や部屋の広さ、使用頻度なども考慮しましょう。
狭い部屋なら明るい色の壁紙と床材で広く感じさせることができます。
また、耐久性や手入れのしやすさも生活するうえでは大切です。
全体的な統一感を保ちつつ、アクセントを加えるとおしゃれな内装になります。
キッチンやお風呂などの設備を決める
毎日使う設備は、デザインだけでなく、清掃のしやすさや耐久性も考慮に入れましょう。
キッチンやお風呂などの水回り設備は、デザイン性よりも機能性を重要視することをおすすめします。
キッチンでは、調理スタイルに合わせてコンロやシンクの配置、収納量を決めます。料理する人に合わせたカウンターの高さや素材も重要です。
お風呂は、ユニットバスか在来工法か、浴槽の大きさや形状、壁や床のタイルなどを選びます。
トイレや洗面台は家族の人数に応じて数を決めておくと快適に過ごせるでしょう。
照明やカーテンを決める
照明とカーテンは、空間の雰囲気を大きく変える重要な要素です。
照明は、全体照明(シーリングライトなど)と部分照明(スポットライト、間接照明など)を組み合わせて計画します。
カーテンは、遮光性や断熱性、デザインなどを選びます。窓の大きさや向き、部屋の用途に合わせて選択することが大切です。
例えば、リビングは明るく開放的に、寝室は落ち着いた雰囲気にしたい、部屋ごとに適した照明とカーテンは異なります。
空間の印象を変える大きなポイントなので、部屋のイメージに合ったものを選びましょう。
内装選びで失敗しないためのコツ
色使いとバランスに注意
内装の色使いとバランスは、空間の印象を大きく左右します。
基本的には、使う色は3色以内に抑えるのがおすすめです。
3色はそれぞれ、メインカラー、サブカラー、アクセントカラーと呼ばれる分け方があり、70%がメインカラー、25%がサブカラー、5%がアクセントカラーです。この配分にすると、まとまりのある色合いになります。
使う色が明るいと空間を広く感じさせ、暗いと落ち着きを与えます。
例えば、床から天井に向かって徐々に明るくすると、開放感が出ます。
色見本やサンプルを実際の空間で確認し、光の具合も考慮しながら決めていきましょう。
設備や家具との調和を意識する
内装、設備、家具のバランスを考えることで、空間全体に統一感が生まれます。
例えば、モダンな内装にアンティーク調の家具を取り入れると、意図的なコントラストが生まれ、個性的な雰囲気を楽しめます。
ただし、家具の配置や大きさは、動線や空間の広さを考慮して計画することが大切です。
キッチン設備も、内装のテイストに合ったデザインや色を選ぶと統一感が出ます。
全体のイメージを視覚的に確認するためには、イメージボードを作成すると良いでしょう。
注文住宅の内装費用を抑える工夫
素材や建具の選び方でコスト調整を行う
内装費用は、素材や建具の選び方で抑えるように調整できます。
例えば、フローリングは無垢材ではなく、見た目が似ている合板を選ぶことでコストダウンできます。
壁紙も高級な輸入品ではなく、国産の量産品を使用するのも一案です。
建具は既製品を活用してオーダーメイドを控えたり、ドアの数を減らしたり、引き戸にしたりするのもコスト削減につながります。
ただし、頻繁に使用する場所や目につきやすい場所は質を落としすぎないよう注意しましょう。
オーダーメイド家具と既製品のバランスを取る
造り付けの収納や特注のダイニングテーブルなど、空間に合わせたオーダーメイド家具は魅力的ですが、コストが高くなります。
一方、既製品は比較的安価で、後からの変更も容易です。IKEA やニトリなどの手頃な価格の家具店を活用し、子どもの成長に合わせて変えていくのもひとつの手です。
このように、重要な場所や長期使用する家具はオーダーメイドを、それ以外は既製品を選ぶなど、メリハリをつけましょう。
また、デザイン性と機能性のバランスを考慮しながら、予算内に収まるようにすることも大切です。
DIYや安価なオプションを活用して節約する
DIYや安価なオプションを活用することで、内装費用を抑えることができます。
例えば、壁紙貼り、塗装、棚の取り付け、照明器具やカーテンレールの設置などは、自分で行うことでコストを削減できるでしょう。
また、建材ショップやホームセンターで安価な素材を探し、既製品の家具をリメイクするのもひとつの方法です。
ただし、電気工事や水回りの施工など、専門知識が必要な作業は必ず専門家に依頼しましょう。
内装デザインで気をつけるべき注意点
コンセントやスイッチの位置を考える
コンセントやスイッチの位置は、日常生活の利便性に大きく関わっているポイント。
各部屋の家具配置や電化製品の使用場所を想定し、適切な位置と数を決めましょう。
例えば、リビングではテレビ周りや照明器具の近く、キッチンではカウンター上や家電の配置場所近くにコンセントが必要です。
また、寝室のベッドサイドや書斎のデスク周り、お掃除ロボットを導入予定の方はドックステーションの位置にコンセントを付けるなど考慮しましょう。
スイッチは入室時に操作しやすい位置に設置するのはもちろん、複数箇所から操作できると便利です。
機能性とデザインのバランスを取る
内装デザインでは、見た目の美しさと実用性のバランスを取ることがむずかしいと感じる方も多いでしょう。
例えば、オープンな収納は見栄えが良いですが、常に整理整頓が必要なため、家事の時間がとりにくいと負担になるかもしれません。
床材も、デザイン性の高い素材が必ずしも耐久性や手入れのしやすさに優れているとは限りません。
特にキッチンや浴室などの水回りは、使いやすさや清掃のしやすさが大切です。
水回りは毎日頻繁に使用するため、デザインだけでなく、手入れの手軽さを踏まえたうえで選びましょう。清掃が簡単な素材や耐久性の高い設備を選ぶことで、日々の家事の負担を軽減できます。
また、家族構成や将来の変化も考慮しましょう。小さな子どもがいる家庭では、安全性や耐久性を優先するのがおすすめ。デザインに惹かれても、実際の生活での使い勝手を十分に検討し、長く快適に使えるバランスの取れた選択を心がけましょう。
過剰な装飾
内装デザインにおいて、過剰な装飾は避けるべきです。
華やかさを求めるあまり、装飾を詰め込みすぎると落ち着きのない空間になってしまうためです。
シンプルさを基本とし、ポイントでアクセントを加える程度が理想的です。
また、トレンドに惑わされず、長く愛せるデザインを選ぶことが重要です。
過剰な装飾は清掃や維持も大変になるため、実用性も考慮しましょう。
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まとめ
注文住宅の内装選びは、理想の住まいを実現する大切なステップです。
以下のポイントを押さえつつ、自分らしさを大切にした内装選びを楽しんでください。
1.実例をたくさん見て、自分たちの好みを明確にする
2.家族のライフスタイルに合ったコンセプトを決める
3.予算を立て、優先順位をつけて計画を立てる
4.色使いとバランスに注意し、統一感のある空間を作る
5.機能性とデザインのバランスを取り、長期的な視点で選ぶ
6.過剰な装飾を避け、シンプルさを基本にする
7.コスト削減の工夫(DIYなど)を取り入れる
8.専門家のアドバイスを活用する