2022.11.10

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省エネ住宅ならエアコンは少なめで大丈夫?節約になる選び方は?

省エネ住宅のエアコンは1台で十分?

家の中に何台のエアコンが必要かと考える際に基準とするのは、エアコンの性能を示す際によく見る「目安畳数」ではないでしょうか。
しかしこの目安畳数、実は住宅の断熱性も気密性も低かった55年前の基準がいまも適用されています。そのため、現在の高気密・高断熱の省エネ住宅でその基準に沿ってエアコンを選んでしまうと、冷やしすぎたり暖めすぎたりしてしまいます。省エネ住宅であれば、エアコン1台でも十分な場合もあるのです。
さらに、オーバースペックのエアコンを使用すると電気代が高くなるといったデメリットもあります。

では、省エネ住宅であればどんな家でもエアコン1台で十分なのか?というと、そうではありません。
例えば、熱を発するものがあったり人が集まったりする部屋には個別でエアコンを設置したほうがよいでしょう。

一方で、

  • 仕切りがない、もしくは開閉することで空間がつながっている
  • 家全体に空気を循環させられる設備がある

といった省エネ住宅であれば、適切な位置にエアコンを取り付けてサーキュレーターを併用することで、エアコン1台でも十分な温度を保つことができます。

省エネ住宅で使うエアコンを選ぶ際のチェックポイントとは?

エアコンの性能(目安畳数・kW)

エアコンを選ぶ際には、エアコンの性能表に記載されている「畳数目安」や「能力(kW)」を正しく理解しなければなりません。

例えば、畳数目安に「6~9畳」と記載されている場合、「6~9畳の部屋に適している」と理解している方が多いのではないでしょうか?
実は、畳数目安6~9畳は「戸建ての木造住宅なら6畳、鉄筋の集合住宅なら9畳に適したエアコン」という意味。鉄筋の集合住宅のほうが木造住宅よりも密閉率が高く冷暖房がよく効くため、畳数目安が広めになっています。

目安畳数に続いて確認したいのは「能力(kW)」。能力(kW)はエアコンの標準的なパワーのことで、JIS規格に基づき連続的に運転した際にエアコンが安定して発揮できる力を表します。この数字が大きいほど、冷暖房の能力が高いということです。

最後に見ておきたいのは、「通年エネルギー消費効率(APF)」。消費電力1kWあたりの冷暖房能力を示したもので、この数字が大きいほど省エネなエアコンといえます。

家の断熱性能

エアコンを選ぶ際には、家の断熱性能もしっかり確認しておきましょう。断熱性能は、現在5段階ある「断熱性能等級」などで確認が可能です。この断熱性能等級はUA値(外皮平均熱貫流率)を基準としており「熱量がどのくらい建物の外へ逃げやすいか」をランク付けしています。

UA値とは屋外へ逃げる熱量を建物の床や窓、外壁などの「外皮」の合計面積で割ると求められます。値が小さいほど熱が外へ逃げづらく、断熱性能等級が高いことを示すのです。

UA値と同じように数値が小さいほど熱量の逃げづらさを表すものにQ値(熱損失係数)があります。Q値とUA値の違いは、外皮面積の代わりに「延べ床面積」で割る点や「換気による熱損失」まで含める点。以前はQ値で断熱性等級を表していましたが、省エネルギー基準の改正により現在はUA値が使われるようになりました。

家の断熱性能に影響するもうひとつの値が「気密性」を表すC値です。C値は「建物にどれくらいすき間があるか」を数値で示し、この数値が小さいほど「すき間がない高気密な家」ということになります。

家の断熱性能を知るためには、このUA値・Q値・C値の3つの数値や、この値から導き出される断熱等性能等級をチェックするようにしましょう。

省エネ住宅ならではのエアコンの注意点Q&A

エアコンは後付けできるか?

省エネ住宅でもエアコンの後付けは可能ですが、おすすめはできません。その理由は、省エネ住宅ならではの気密性・防湿性がエアコンを後付けする際に開ける穴によって損なわれる可能性があるからです。

後付けの穴の影響がどのぐらいあるかは、使用している断熱材の種類や壁の構造などにより違います。しかし、いずれにしてもエアコンを後付けする場合は防湿気密処理をしっかりと行う必要があるため、省エネ住宅の特性を理解していない人に内装の上から施工をさせてしまう事態は避けたほうがよいでしょう。

つけっぱなしがよい?

高気密・高断熱の省エネ住宅では、エアコンはつけっぱなしにしたほうが節電になる傾向があります。

エアコンは冷房であっても暖房であっても、部屋が設定温度に達すると自動で送風モードに切り替わりますが、この送風モードでは電気をあまり消費しません。

一方、エアコンの起動時は外の気温と設定温度に差があるため、消費電力が多くなってしまいます。
消費電力から見ると、エアコンを小まめにつけたり消したりすることは控えたほうがよいので、1時間以内の留守であればつけっぱなしにするのがおすすめです。

設定温度はどのくらい?

省エネ住宅のエアコンの設定温度は、夏は28℃・冬は19℃程度がおすすめ。どちらの設定温度も快適な温度とはいえないのでは…と心配される方もいるかもしれませんが、高気密・高断熱の省エネ住宅は一般的な住宅に比べて外気温の影響を受けにくいため家全体の温度を一定に保ちやすく、部屋の天井付近と床付近で大きな温度差ができるということもありません。

例えば窓付近と部屋の中央で温度差がある場合はそれぞれの場所で体感温度が異なり、移動する度に快適な温度になるようにエアコンの設定温度を調整することになってしまいます。しかし、家全体・部屋全体の温度が保たれる省エネ住宅であれば場所による体感温度の差がなくなり、夏は28℃・冬は19℃という設定でも十分快適に過ごすことができるのです。

省エネ住宅のお悩みはプロに相談しよう

家の性能や構造にあったエアコンを選ぶためには、UA値・C値・Q値のチェックなど、専門的なポイントを見極める必要があります。エアコンの冷暖房性能を含めて、無駄のない効率的な省エネ住宅を建てたい場合は、ぜひプロに相談してください。

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「Hikaria(ヒカリア)」は電気を創りだす太陽光発電システムと消費電力を抑える省エネ設備の両方を備えており、年間14万円の光熱費を軽減した実績もあります。
建てるときだけでなく、暮らしてからも家計にやさしい「Hikaria(ヒカリア)」の性能やデザインをぜひチェックしてみてください。

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