2022.08.18

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省エネ住宅基準の断熱、断熱材とは?

まずは「建築物省エネ法」と省エネ基準について知ろう

地球温暖化やSDGsが叫ばれる昨今、「省エネ住宅」や「断熱性能」という言葉をよく耳にするようになりました。省エネ住宅を理解するためには、「建築物省エネ法」について知っておかなければいけません。まずはどのような法律なのか確認していきましょう。

建築物省エネ法とは

建築物省エネ法とは、正式には「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」のこと。建築物の「省エネ基準適合義務などの規制」「容積率の特例」「表示制度」の3つのポイントから、省エネ性能の向上を図るための法律です。

2016年から「誘導措置」としてスタートした建築物省エネ法は、2017年には「規制措置」となり、一定規模以上の建築物に対して省エネ基準に適合していることが義務化。また、2021年4月からは「小規模(床面積300㎡)未満」の建物においても省エネ基準適合が義務化され、住宅については建築士から建築主への説明義務が課せられました。

背景には、2015年11月30日〜12月13日の間で行われたパリ協定にて、日本は2030年までに住宅や建築物分野の温室効果ガスの排出量を2013年度と比較し、約40%削減すると約束したことが挙げられます。

省エネ基準の変化

省エネ基準は、1979年のオイルショックを機に、エネルギー使用の合理化に関する法律として翌年の1980年(昭和55年)からスタート。この時の省エネ基準を「旧省エネ基準」と呼びます。

その後、1992年(平成4年)「新省エネ基準」・1998年(平成10年)「次世代省エネ基準」・2013年(平成25年)・2016年(平成28年)と段階的に基準が変化してきました。

基準の変化を断熱材の厚さで比べてみましょう。

天井の断熱材床の断熱材
旧省エネ法35mm25mm
新省エネ法50mm35mm
次世代省エネ基準155mm65mm
次世代省エネ基準を超えるもの270mm130mm

1980年の省エネ法開始時と比べ、現在は天井・床ともに5倍以上の厚さが必要となっており、より省エネルギー・高性能な住まいが求められるようになっていることが分かります。

省エネ基準に適合しない場合の対応方法

2020年4月以降に設計を行う住宅は、建築物が省エネ基準をクリアしているかどうかを施工主に説明する義務が課せられました。省エネ基準に適合していない場合は、達成するために必要な変更内容を書面で説明しなければなりません(施工主が必要ないと判断し、書面で意向確認ができた場合は省略可能)。

省エネ基準を満たすためには、断熱材の導入や外壁・窓ガラス・屋根を省エネなものに変えるといった変更を行えばクリアすることが可能です。一次的なコストは嵩みますが、長期間のコストを見ていくと月々の光熱費を抑えられるため、充分回収できる支出といえます。断熱対策をしておくとヒートショックやカビ・結露の発生を予防することもできるため、省エネ規準を満たしておくメリットは高いといえるでしょう。

省エネ住宅に必要な断熱性能とは

省エネ住宅に求められるポイントは、断熱・日射・気密の3つ。ここでは、3つをどのように調整するか、また、求められる断熱性能について解説していきます。

断熱・日射・気密の3つの対策

断熱対策とは、壁や床、窓などから住宅内と住宅外の熱移動を抑えることを指します。夏の暑さや冬の寒さに対して空調コントロールをしていても、室内の熱が外に逃げてしまっては意味がありません。空調に使うエネルギー効率も下がり、余計にエネルギーの排出につながってしまいます。熱移動を抑えた住宅であれば少ないエネルギーで快適に過ごすことができるため、断熱性能は重要なポイントです。

採光をコントロールすることも重要。例えば、夏場に室温が上昇する要因は太陽光による日射熱だと言われていますから、夏は日差しを遮るカーテンやロールスクリーンを設置しておけば冷房の効きが良くなり、省エネ効果も期待できます。

住宅に隙間がある場合、隙間から熱移動が起こってしまうため、隙間を埋めて気密性を高めます。気密性だけを上げてしまうと室内環境が悪化してしまう場合があるので、合わせて適切な換気方法も確保しておきましょう。

断熱性能等級とは

熱には性能に合わせて以下のような「等級」が定められています。

【断熱等性能等級】

等級省エネ基準目安
等級1無断熱(等級2に満たないもの)
等級21980年(昭和55年)
等級31992年(平成4年)
等級42016年(平成28年)

2022年4月に「建築物省エネ法等改正案」が発表され、2022年6月13日に可決・成立。2025年以降に建築するすべての建築物において、省エネ基準に適合していることが義務付けられました。

今回の改正に先立って「等級5」が新設され、「等級6~7」が新たに加わることも決まっています。新設された等級は以下の通りです。

【新設される等級】

等級 開始 省エネ基準目安 冷暖房一次エネルギー消費量
(平成28基準比較)
等級5 2022年4月から ZEH 31%削減
等級6 2022年10月から HEAT20 G2 32%削減
等級7 HEAT20 G3 47%削減

今まで最高等級だった「4」が改正後の最低基準となる見通しのため、大きな改変の時期といえるでしょう。
東京都では2022年5月より戸建てを含む新築の建物に対して太陽光パネルを設置することが義務化されており、こちらも大きな変化といえます。

さらに、日本では都道府県ごとに8つの地域区分で分けられ、それぞれの区分で必要な断熱等級が異なります。

区分 都道府県 基準相当等級
1 北海道 等級6
2 北海道
3 青森県・岩手県・秋田県
4 宮城県・山形県・福島県・栃木県・新潟県・長野県 等級5
5 茨城県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・富山県・石川県・福井県・山梨県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県 等級4
6
7 宮崎県・鹿児島県
8 沖縄県

国が定めた上記の断熱基準のほか、HEAT20(一般社団法人「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」の略称)が提唱するものも存在しています。

G1: 10℃を下回らない性能
G2: 13℃を下回らない性能
G3: 15℃を下回らない性能

HEAT20が掲げる基準は上記の3つに分かれていますが、これは現状の日本家屋に対してかなり厳しい基準値となっており、既存の住宅でクリアしているものは1割とも言われています。

省エネ住宅のための断熱のコツ

ここからは、断熱材と断熱の方法について解説していきます。

断熱材の種類

壁や床下に入れることで断熱性能を上げる断熱材。さまざまな種類があり、それぞれ用途や性能が異なります。代表的な断熱材の種類は以下の通りです。

断熱材特徴
ロックウール・無機繊維系断熱材
・グラスウールよりも耐水・断熱性能が高い
グラスウール・無機繊維系断熱材
セルローズファイバー・木質繊維系断熱材
フェノールフォーム・発泡プラスチック系断熱材
・フェノール樹脂に発泡剤・硬化剤などを加えボード状に形成
ダンシーツ・アルミ蒸着を施した防温気密シート
・壁内結露の危険性を軽減
ウェザーメイトプラス・熱や紫外線に強い不織布素材
・熱気や冷気の対流伝熱を軽減

2つの断熱工法

断熱の工法には、主に「充填断熱(じゅうてんだんねつ)工法」と「外張り断熱工法」があります。

充填断熱工法とは、柱や壁の間に断熱材(主にロックウール・グラスウール)を詰め込む工法のこと。簡単な断熱方法で施工コストが抑えられるものの、通気の確保が難しく結露ができやすいというデメリットがあります。

外張り断熱工法(外断熱工法)とは、柱や壁にボード状の断熱材を張り付けて、建物全体を覆う工法のこと。おもに発泡プラスチック系断熱材を使用して、隙間なく貼り付けます。壁内や床下などのスペースを活用できることがメリットですが、地震などの外的影響により変形しやすいというデメリットもあるのが特徴です。

開口部と窓ガラスに注目

開口部は、建築物の外部と内部につながりを作り、採光や通気、出入り口といった目的で作られる設備。窓も開口部の一部で、外部に直接触れることも多いため、断熱性能を上げる大きな要因となります。

窓ガラスは、地域区分によって複層ガラスを使用するなどして断熱性能を強化する必要があります。二重構造や三重構造にする必要がある可能性もあるため、設計前にお住まいの地域の基準を確認しておきましょう。

地域区分「5」以上で使用されることが多いのが「断熱フラッシュ構造扉」。金属製面材の中に断熱材を充填して辺縁部を熱遮断した構造の扉を指し、出入口に多く用いられます。

地域区部3以上では、扉や窓の枠に金属製の建具にポリ塩化ビニル材などの断熱材を使用した「金属製熱遮断構造」を用いることが多くなっています。

その他の断熱設備

浴室や浴槽においても断熱対策は進んでおり、浴室全体を断熱材で包むような設計の住宅も増えています。浴室の断熱機能が高ければ、寒い地域でも安心して入浴を楽しめるでしょう。断熱機能を向上させた浴槽もあり、熱が逃げにくいため追い炊きの頻度も減って経済的です。

建物の外部にも断熱対策をしておけば、家全体を守ることにつながるでしょう。内側の温度上昇を抑える外壁塗装には「断熱塗料」「遮熱塗料」があり、それぞれ特徴が異なります。

断熱塗料遮熱対策
特徴・熱伝導を抑える
・熱・冷気の侵入を防ぐ
・室内外の熱の移動を抑える機能があるため、温度上昇だけで
・冬に保温が可能
・光を反射して熱の発生を抑える
・熱の影響を減らし、室内の温度上昇を抑える
年数15〜20年15〜20年

2つの塗装で大きく違うのは、冬の寒さに対して効果的かどうか。断熱塗料は熱の移動を抑えるため、温度上昇を防ぐだけでなく冬の保温にも有効です。夏場も外部の熱を遮断するため、内部を涼しく保てるでしょう。

熱の発生を防ぐ遮熱塗料を用いれば夏は涼しく保たれますが、冬はさらに室温が下がりやすくなってしまうため注意が必要です。

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ロゴスホームのスタッフです

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