「そろそろマイホームが欲しいな」と考え始めたとき、多くの人が最初にぶつかる大きな壁。それが「マンションと戸建て、一体どっちがいいんだろう?」という悩みではないでしょうか。
利便性の高いマンションか、自由度の高い戸建てか。どちらにも魅力的な点があるからこそ、なかなか決められないものです。人生で最も大きな買い物だからこそ、絶対に後悔したくないですよね。
この記事では、住宅購入を検討し始めたばかりの方に向けて、マンションと戸建てを7つの重要な項目で徹底的に比較します。費用や資産価値、日々の暮らしの違いまで、あなたの家族にぴったりの住まいを見つけるための判断材料を分かりやすく解説します。
この記事を最後まで読めば、漠然としていたマイホームのイメージが具体的になり、「我が家にはこっちが合っているかも!」という確信に変わるはずです。
この記事の目次
結論は?7項目で比較する一覧表
まずは、マンションと戸建ての主な違いを一覧表で見てみましょう。どちらが自分のライフスタイルに合っているか、大まかなイメージを掴んでみてください。
比較項目 | マンション | 戸建て |
---|---|---|
費用(購入費・維持費) | △ 物件価格は割高傾向。管理費・修繕積立金が毎月かかる。 | ○ 物件価格は割安傾向。修繕費は自己管理で計画性が必要。 |
資産価値(将来性) | ◎ 立地が良ければ価値が落ちにくい。 | ○ 土地の価値が残る。建物の価値は下落しやすい。 |
住環境(広さ・プライバシー) | △ 専有面積は狭め。上下階の音が気になることも。 | ◎ 広く、庭も持てる。プライバシーを確保しやすい。 |
管理とメンテナンス | ◎ 管理会社が共用部を管理してくれるので楽。 | △ 自分で計画し、手配する必要がある。 |
立地と利便性 | ◎ 駅近など利便性の高い物件が多い。 | △ 郊外の物件が多く、駅からは離れる傾向。 |
セキュリティと防災 | ◎ オートロックなど設備が充実。耐震・耐火性も高い。 | △ 自己対策が基本。ホームセキュリティ導入も検討。 |
人気・需要 | ○ 幅広い層に需要があり、貸しやすく売りやすい。 | ○ ファミリー層からの根強い人気がある。 |
この表はあくまで一般的な傾向です。ここからは、それぞれの項目をさらに詳しく深掘りしていきましょう。
費用(購入費・維持費)
マンションは維持費が毎月かかり、戸建ては将来の修繕費を自分で積み立てる必要があります。トータルコストで考えることが重要です。
資産価値(将来性・流動性)
マンションは立地、戸建ては土地が資産価値を左右します。将来の売却や賃貸も視野に入れるなら、流動性の高さもポイントになります。
住環境(広さ・プライバシー)
広さやプライバシー、庭を重視するなら戸建てが優位です。一方、マンションは眺望や日当たりの良い物件もあります。
管理とメンテナンス
手間をかけたくないならマンション、自分のペースで管理したいなら戸建てが向いています。
立地と利便性
通勤・通学の利便性や、商業施設の近さを優先するならマンションに軍配が上がることが多いです。
セキュリティと防災
防犯設備や建物の頑丈さを重視するなら、マンションの方が安心感が高い傾向にあります。
結局どっちが人気?
国土交通省の調査によると、新築注文住宅(戸建て)と新築分譲マンションの購入世帯はどちらも多く、一概にどちらが人気とは言えません。それぞれのライフスタイルに合わせて選ばれているのが実情です。
(参考:国土交通省「令和5年度 住宅市場動向調査報告書」)
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【費用】購入から維持までの総額比較
マイホーム選びで最も気になるのが「お金」の話。物件価格だけでなく、住み始めてからかかる維持費まで含めたトータルコストで比較することが、後悔しないための鍵です。
初期費用(物件価格+諸費用)
一般的に、同じエリアであればマンションの方が戸建てよりも物件価格は割高になる傾向があります。特に、駅からの距離が近いほどその差は顕著です。
また、物件価格以外にも、購入時には以下のような諸費用がかかります。
- 仲介手数料
- 登記費用(登録免許税・司法書士報酬)
- 住宅ローン手数料・保証料
- 火災保険料・地震保険料
- 印紙税
- 不動産取得税
これらの諸費用は、物件価格のおおよそ5%~10%が目安です。3,000万円の物件なら150万円~300万円程度かかると考えておきましょう。
維持費(管理費・修繕費・税金)
住居は購入して終わりではありません。住み続ける限り、維持費がかかります。
マンションの維持費
マンションの場合、毎月決まった額の支払いが発生するのが特徴です。
- 管理費
共用部分の清掃や点検、管理人の人件費などに充てられます。相場は月額1万5,000円前後です。 - 修繕積立金
将来の大規模修繕(外壁塗装や防水工事など)のために積み立てるお金です。相場は月額1万2,000円前後ですが、築年数とともに値上がりする可能性があります。 - 駐車場・駐輪場代
利用する場合に別途かかります。都市部では月額2〜3万円以上することも珍しくありません。 - 固定資産税・都市計画税
土地と建物の両方にかかります。戸建てに比べて土地の持ち分が少ないため、税額は安くなる傾向があります。
戸建ての維持費
戸建ては月々の支払いはありませんが、将来の修繕に備えて自分で計画的にお金を貯めておく必要があります。
- 修繕費
外壁塗装や屋根の葺き替え、給湯器の交換など、10〜15年ごとにまとまった費用がかかります。将来のために月々1〜2万円程度を積み立てておくと安心です。 - 固定資産税・都市計画税
土地と建物の両方にかかります。建物が古くなると評価額は下がりますが、土地の評価額は立地によって変動します。
住宅ローン控除と税制優遇
住宅ローン控除は、年末のローン残高の0.7%が所得税などから最大13年間控除される制度です。これはマンション・戸建てどちらでも利用できますが、省エネ性能の高い住宅ほど控除額が大きくなるなど、物件の性能によって条件が変わります。最新の情報を確認し、有利な条件の物件を選ぶのがおすすめです。
(参考:国土交通省「住宅ローン減税」)
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【資産価値】将来性で選ぶならどっち
マイホームを「資産」として考えた場合、将来的に価値がどう変化するのかは非常に重要です。「一軒家とマンション、どっちが資産価値を維持しやすいの?」という疑問にお答えします。
マンションの資産価値の特徴
マンションの資産価値は、「立地」が最も重要な要素です。
- 駅からの距離
駅から徒歩10分圏内、特に5分圏内の物件は価値が落ちにくいとされています。 - 周辺環境
スーパーや学校、病院などが近くにある利便性の高いエリアは人気が安定しています。 - 管理状態
定期的なメンテナンスや大規模修繕が適切に行われているかどうかも、資産価値を大きく左右します。管理は価値を買うとも言えるでしょう。
建物自体の価値は年々減少しますが、好立地で管理状態の良いマンションは、中古市場でも高い需要を維持できます。
戸建ての資産価値の特徴
戸建ての資産価値は、「土地」の価値に大きく依存します。
- 土地の価値
日本の不動産評価では、木造住宅の価値は築20〜25年でほぼゼロになるとされています。しかし、土地の価値は残るため、地価が下がりにくいエリアを選べば資産価値を保ちやすくなります。 - 土地の形状と接道
整形地(四角い土地)や、広い道路に面している土地は評価が高くなります。
建物が古くなっても、土地として売却したり、建て替えて住み続けたりできるのが戸建ての強みです。
資産価値が逆転するケース
近年、「マンションと戸建ての資産価値が逆転した」という話を聞くことがあります。これは、都心部の利便性が高いマンションの価格が高騰し、郊外の戸建ての価値を上回るケースが増えているためです。
例えば、交通の便が良く再開発が進むエリアのマンションは、築年数が経っても価値が下がりにくい一方、都心から離れた郊外の戸建ては、人口減少などの影響で土地の価値が下落するリスクがあります。
売却や賃貸のしやすさ(流動性)
将来の住み替えを考えるなら、売りやすさや貸しやすさ(流動性)も重要です。
- マンション
単身者やDINKS、高齢者まで幅広い層に需要があるため、比較的流動性が高いと言えます。特に駅近のコンパクトな物件は賃貸にも出しやすいです。 - 戸建て
主なターゲットがファミリー層に限られるため、マンションに比べると売却に時間がかかることがあります。しかし、そのエリアで戸建てを探している人にとっては貴重な選択肢となります。
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【暮らし】ライフスタイルの違いを比較
費用や資産価値も大切ですが、何より重要なのは「そこでどんな毎日を送るか」です。日々の暮らしに直結するポイントを比較してみましょう。
間取りの自由度とリフォーム
- 戸建てのメリット
法律の範囲内であれば、間取りの変更や増改築が自由にできます。子供の成長に合わせて部屋を増やしたり、趣味の部屋を作ったりと、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できるのが最大の魅力です。 - マンションの注意点
リフォームは可能ですが、マンションの管理規約による制限があります。壁の撤去や水回りの移動ができなかったり、窓や玄関ドアなど「共用部分」は変更できなかったりする場合がほとんどです。
防音性とご近所付き合い
- 戸建てのメリット
隣の家と距離があるため、子供の足音や生活音を過度に気にする必要がありません。庭で子供を遊ばせたり、楽器を演奏したり(常識の範囲内で)しやすいのも戸建てならではです。ご近所付き合いは町内会などが中心になります。 - マンションの注意点
上下左右の住戸と壁一枚で接しているため、生活音がトラブルの原因になることも。特に小さなお子さんがいる家庭では、防音マットを敷くなどの配慮が必要です。理事会活動などを通じて、住民同士のコミュニティが形成されやすい側面もあります。
ゴミ出し・共用施設の利便性
- マンションのメリット
24時間いつでもゴミ出しができる物件が多く、非常に便利です。また、宅配ボックスやキッズルーム、ゲストルームといった共用施設が充実しているのも大きな魅力です。 - 戸建ての注意点
ゴミ出しは、自治体が定めた曜日や時間を厳守する必要があります。朝の忙しい時間帯にゴミを出す手間がかかります。
セキュリティ対策の違い
- マンションのメリット
オートロックや防犯カメラ、管理人常駐など、複数のセキュリティ設備が整っている場合が多く、防犯面での安心感は高いと言えます。高層階であれば、空き巣の侵入リスクも低くなります。 - 戸建ての注意点
防犯対策は基本的に自己責任です。窓に防犯フィルムを貼ったり、センサーライトを設置したりするほか、ホームセキュリティサービスを導入する家庭も増えています。
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【ライフステージ別】おすすめはどっち?
あなたの家族構成やライフプランによって、最適な住まいの形は変わります。ここでは、代表的なライフステージごとにおすすめの選択肢を考えてみましょう。
20〜30代のDINKS・夫婦
通勤の利便性やプライベートな時間を重視するなら、駅近のマンションがおすすめです。
共働きで忙しい毎日でも、駅や商業施設が近ければ時間を有効に使えます。将来、子供が生まれたり転勤したりする可能性も考え、売却や賃貸に出しやすい資産価値の高い物件を選ぶと良いでしょう。
小さな子供がいる子育て世帯
子供が走り回る音を気にせず、のびのびと育てたいと考えるなら戸建てが魅力的です。
庭があれば、夏はプール、休日はバーベキューなど、家で過ごす時間がより豊かになります。駐車場が敷地内にあれば、子供を連れての車での外出もスムーズです。学校や公園、小児科など、子育て環境を重視してエリアを選ぶことが大切です。
老後・セカンドライフ
管理の手間が少なく、ワンフロアで生活が完結するマンションが人気です。
階段の上り下りがないバリアフリー設計の物件を選べば、将来も安心して暮らせます。管理会社が建物のメンテナンスをしてくれるため、自分たちで業者を手配する手間もありません。病院やスーパーが徒歩圏内にある利便性の高い立地が理想です。
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「決められない」を解消する最終チェック
ここまで読んでも「やっぱりマンションか戸建てか決められない…」という方のために、最終的な判断を後押しする3つのステップをご紹介します。
自分に合うのはどっち?診断チャート
いくつかの簡単な質問に答えるだけで、あなたに合う住まいのタイプが見えてきます。ぜひ試してみてください。
- Q1. 家を選ぶ上で、駅からの近さを最も重視する?
- YES → Q2へ
- NO → Q3へ
- Q2. 管理の手間はなるべくかけたくない?
- YES → 【マンション向き】
- NO → Q4へ
- Q3. 庭でガーデニングやBBQを楽しみたい?
- YES → 【戸建て向き】
- NO → Q4へ
- Q4. 将来、間取りを変えるリフォームをしたい?
- YES → 【戸建て向き】
- NO → 【マンション向き】
重視するポイントの優先順位付け
家族で「マイホームに求めること」を紙に書き出し、優先順位をつけてみましょう。
- 例:我が家が絶対に譲れない条件
- 子供が走り回っても気にならない広さ
- 通勤時間は電車で40分以内
- 将来、売却しやすいこと
- 月々のローン返済額は12万円以内
- 日当たりが良いこと
このように条件を可視化することで、どちらの選択肢が自分たちの理想に近いかが客観的に判断できるようになります。
購入者のリアルな声(成功・失敗談)
実際に購入した人の声は、何よりの判断材料になります。
マンション購入者の声
- 成功談
「駅直結のマンションにして、通勤時間が半分に!共働きなので本当に助かっています。宅配ボックスや24時間ゴミ出しも便利で、生活の質が上がりました。」 - 失敗談
「上の階の子供の足音が思ったより響いて、少しストレスに…。購入前に、音の響き具合をもっと確認しておけばよかったです。管理費と修繕積立金の値上がりも気になります。」
戸建て購入者の声
- 成功談
「念願の庭付き一戸建てで、週末は友人を呼んでBBQを楽しんでいます。子供たちも大喜びです。自分たちの好きなようにリフォームできるのも嬉しいですね。」 - 失敗談
「駅からバスで15分かかるので、雨の日の通勤が少し大変です。家のメンテナンスも全部自分たちでやらないといけないので、計画的にお金を貯めないと…と少しプレッシャーです。」
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まとめ
マンションと戸建て、どちらを選ぶべきか。この記事では、費用、資産価値、暮らしやすさなど、様々な角度から比較してきました。
- マンションがおすすめな人
- 駅近など利便性を最優先したい
- セキュリティや管理の手軽さを重視する
- 将来の住み替えも視野に入れている
- 戸建てがおすすめな人
- 広さやプライバシー、庭のある暮らしを望む
- 子供の足音などを気にせず、のびのび子育てしたい
- 間取りやリフォームの自由度を重視する
最終的に大切なのは、どちらが優れているかではなく、どちらが「自分たちの家族のライフスタイルや価値観に合っているか」です。
今回の比較で「我が家はこっちかも」という方向性が見えたら、ぜひ次のステップに進んでみてください。実際にモデルルームやオープンハウスに足を運び、「ここで暮らす自分たちの姿」を具体的にイメージすることが、後悔しないマイホーム選びの最も重要な鍵となります。
あなたの家族にとって最高の住まいが見つかることを、心から応援しています。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
家づくりなら「ロゴスホーム」

ロゴスホームでは厳しい北海道の気候に対応した高い断熱性能と気密性を特徴とし、快適な住環境を提供しています。北海道の生活様式に合わせた設計と設備選びのノウハウを持っています。また、環境に配慮した住まいづくりにも力を入れており、太陽光発電システムの導入やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)にも対応。
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