2023.06.15

SHARE

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • LINEでシェアする

「高性能」な注文住宅は具体的に何が優れているの?

高性能な注文住宅の基準とは?

高性能住宅として銘打って売り出されている家はたくさんありますが、何をもって「高性能住宅」とするかという基準はありません。ではいったい、高性能住宅とはどういった性能が優れている家なのでしょうか?
ここでは、住宅の性能として代表的な5つをご紹介します。

断熱性

断熱性とは、屋外の暑さや寒さの屋内への伝わりにくさを表す性能のこと。断熱性能が高いほど外気温の影響に左右されず、家の中の室温を心地よく保つことが可能です。
断熱性能は「UA値(W/㎡/K)(外皮平均熱貫流率)」という数値を用いて表します。これは建物内部の熱量がどれくらい家の外に逃げやすいのかを表した数値で、UA値の数値が低いほど熱が外へ逃げにくいということ。
断熱性には「断熱等性能等級」という国が定めた等級があり、1~7段階で数字が大きいほど断熱性能が高くなります。
等級4までは1999年以前に制定されていましたが、世界の基準と比べるとかなり低い水準。そこで2022年以降に以下の基準で等級5以上が設けられました。

・等級5(2022年4月認定)…ZEHレベル(ZEHとはZero Energy Houseの略。太陽光発電などの再生可能エネルギーを使用し光熱費ゼロを実現できる断熱性能があること)
・等級6(2022年10月認定)…暖冷房一次エネルギーを約30%削減可能なレベル。
・等級7(2022年10月認定)…暖冷房一次エネルギーを約40%削減可能なレベル。無暖房でも快適に過ごせる状態。

気密性

気密性とは、すき間からの外気の侵入を防いで建物の内部の温度を維持できる性能のこと。いくら断熱性が高くても、気密性が低いと隙間風が入り込むため意味がありません。断熱性と気密性はセットで性能を高める必要があります。
建物全体の気密性を表す指標に「C値(㎠/㎡)(相当隙間面積)」があり、数字が低いほど気密性が高いということ。C値は「C値=住宅全体の隙間の合計面積÷延べ床面積」で計算します。
延べ床面積153㎡の建物を例に当てはめてみると、C値が0.4㎠/㎡であった場合の隙間の大きさは61.2㎠。これはハガキサイズの半分ほどの穴しか開いていないことになります。
気密性は建築工事の前に確認ができず評価が難しいため、国は最低限必要な基準を設けていません。

耐震性

耐震性とは、地震による揺れに対する建物の強さのこと。この耐震性の強さを表したのが「耐震等級」で、1~3に分かれており、耐震性が高い建物は等級が高くなります。

・耐震等級1…稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令第88条第3項に定められるもの)に対して倒壊、崩壊等しない程度。
・耐震等級2…耐震等級1の1.25倍の強度
・耐震等級3…耐震等級1の1.5倍の強度

耐震等級2または3と評価されるためには、壁量計算・性能表示計算(性能表示のための壁量計算)・許容応力度計算などを行って耐震性を示す必要があります。

耐久性

耐久性とは、建物の主要な部分がどれだけ長く劣化を防いで耐えられるかを示す性能のこと。耐久性の高さは住宅性能表示制度によって定められた「劣化対策等級」で示され、等級は1~3に分かれています。
劣化対策等級の評価方法は、住宅の構造によって異なります。木造住宅では、水分や湿気による木材の腐敗対策やシロアリの被害を軽減するための対策について評価。鉄骨造住宅ではサビによる劣化への対策を評価し、RC造では鉄筋のサビやコンクリートの傷みや強度などを評価します。

省エネ性

省エネ性とは、暖冷房のエネルギー消費の無駄をどれだけ省けるかという性能のこと。指標としては「省エネルギー対策等級」があります。
「省エネルギー対策等級」は4段階あり、「断熱性能等級」と「一次エネルギー消費量等級」の2つを基準として評価する指標です。

基準が設けられている「高性能な住宅」とは?

・ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
ゼロエネ戸建住宅とも呼ばれ、高い断熱性能や太陽光発電などの高性能設備を備え、使うエネルギーと再生エネルギーの消費量がほぼゼロになる住宅のことです。
ZEHの基準は、断熱性能がUA値0.6~0.4以下(地域別により数値は異なります)や高性能な機器(冷暖房・換気・給湯・照明)を導入し従来の住宅よりも20%以上省エネする、再生可能エネルギーを導入するなど、さまざまな厳しい条件をクリアする必要があります。

・長期優良住宅
住宅の構造および設備について、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅のこと。基準は、劣化対策・耐震性・省エネ性・居住環境・住戸面積・維持保全計画・災害配慮などの厳しい条件をクリアする必要があります。

高性能な注文住宅のメリットまとめ!デメリットはある?

高性能住宅のメリットとは

・外の気温や騒音などの影響を受けにくい
断熱性・気密性が高いことで、冷暖房効率がよく光熱費の節約が可能。温度変化が少なく快適に暮らせるのはもちろん、温度差が激しいと起こるヒートショックのリスク防止にもつながります。
ヒートショックとは、温度差の激しい部屋の間を移動した際に起こるもの。例えば暖かい部屋から寒い部屋に移動した際に、血圧が激しく変化して心臓や血管の疾患を発生させるおそれがあります。
また、遮音性が高いことで外の騒音や室内の音漏れも防げるので、車の走行音やお子さんの声などが気になりにくいのもメリットです。

・災害に強い
建物は、地震・台風・積雪といった自然環境や災害の影響を受けます。特に日本は地震大国であり、大きな地震に備えて住宅には耐震性が求められるようになりました。
例えば、長期優良住宅では耐震等級2の基準をクリアする必要があります。これは災害時の避難先として指定されている学校や病院と同じだけの耐震性。性能の基準を高めることで、長く安心して暮らせる家づくりが可能になります。

・補助金や税金の優遇がある
国が推奨するZEH(ゼッチ)や長期優良住宅の基準を満たす高性能住宅に対して、国や地方自治体では補助金や税金の優遇措置を定めています。
代表的な補助金制度は、「ZEH化等支援事業」や「地域型住宅グリーン化事業」など。ほかにも「こどもエコすまい支援事業」では子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、ZEHレベル基準を満たす新築住宅に100万円の補助があります。
税金の優遇としては、所得税の特別控除や住宅ローン控除、登録免許税・不動産取得税・固定資産税の軽減が可能です。

高性能住宅のデメリットといわれているのは?

・建築費用が高くなる?
高性能住宅は性能を高めるために断熱材や建材を多く使用したり手間がかかる工法でつくられたりするため、建築費(初期費用)が高くなってしまうのがデメリット。
しかし、補助金制度や税優遇を受けられたり、光熱費の節約ができたりするなど、長い目で見るとランニングコストは抑えやすくなります。

・夏は暑いのでは?
「高断熱・高気密な家は、夏には暑さがこもったり、換気が滞ってシックハウス症候群や結露が発生したりするリスクがあるのでは?」という疑問を抱く方もいらっしゃいますが、実際は高い断熱性・気密性を持つ家は屋内の温度変化が少なく、エアコンの冷暖房効率も上がって快適な空間をつくりやすくなります。
換気の面では、建築基準法によって24時間換気システムの設置が義務化されており、常に空気の入れ替えが可能。窓からの換気も併用すれば、さらに快適な空間を維持できるでしょう。

1000万円台でZEH対応の高性能な注文住宅とは?

ロゴスホームは寒い北海道でも快適に暮らせる、高い断熱性と省エネ性を持った家づくりを得意とする注文住宅会社。もちろん高い耐震性も持ち合わせており、長期優良住宅などの高性能住宅の基準を満たすことができます。

ラインナップには、1000万円台でZEH対応の家が建てられる「e-Hikaria(イーヒカリア)」という住宅も。さまざまな省エネ設備を標準搭載しており、光熱費のランニングコストも抑えることが可能です。 コストパフォーマンスがよい高性能な住宅を建てたい方は、ぜひご相談ください。

▼北海道の方はこちら

▼東北の方はこちら

この記事を書いた人

LOGOS HOME

ロゴスホームのスタッフです

SHARE

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • LINEでシェアする
TOP