2023.02.28

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新築住宅の窓の種類とは?それぞれのメリット・デメリットや選び方を徹底解説!

住まいの心地よさを左右する「窓」。

ロゴスホームが拠点を置く北海道や東北などの寒冷地においては、特に重要な住宅設備の一つです。しかし、普段から窓について深く考えたり調べたりする機会はそれほど多くないため、いざ新築を建てる際に「窓ってどうすれば良いの?」と迷ってしまうことも。

そこで今回は、窓の名称と種類をご紹介し、最適な窓選びについて解説します。

メリットとデメリットの両方を添えてお伝えするので、新築住宅をご計画中の方はぜひご覧ください。

そもそも窓の定義・役割とは?

まずは、窓の定義と役割について解説します。窓を選ぶ際のヒントとして目を通してみてください。

窓の定義について

窓とは、主に採光や通風、眺望といった目的のために設置されます。

通常は人の出入りを供さない開口部に設置され、可動型、もしくははめ込み型の建具のことを言います。

窓の役割について

住まいにおける窓の役割は、大きく分けて三つあります。

・光を通す(採光)
・風を通す(換気)
・外の風景を取り込む(眺望)

建築的な視点では上記の三つですが、最近は「外観を飾る」というおしゃれな家づくりに欠かせない役割を担うようにもなってきました。

【設置位置・設置場所別】窓の種類とメリット・デメリット

窓には分類の仕方がいくつかあります。ここでは設置位置と場所に分けて窓の種類を挙げ、メリットとデメリットを添えてご紹介します。

天窓(トップライト)

屋根や天井に取り付ける窓のことで、トップライトとも呼ばれています。

人目を気にせず自然光を取り入れられ、広い範囲の換気にも向いています。

■メリット
高い採光性(通常の3倍の採光効果)
室内から星空が見える
プライバシーを守りながら風通しを確保できる

■デメリット
コストが割高
劣化すると雨漏りする可能性がある
雨の音が気になる
設置場所によっては部屋が暑くなりすぎる

高窓(ハイサイドライト)

高窓とは、天井近くに取り付けられた窓のことで、プライバシーを守りながらの採光や換気に向いています。

ハイサイドライトとも呼ばれます。

■メリット 
高い角度から部屋の奥まで光が入る 
プライバシーを守りつつ採光が取れる
部屋上部から空気が抜け効率的に換気できる

■デメリット
高位置にあるため掃除がしづらい
天井が低い場合はメリットを発揮できない
手動での開閉が難しい

掃き出し窓

リビングと庭、テラスなどをつなぐ開口部によく見られ、床から2m前後の位置まで背があります。

日本の住宅において広く採用されており、開放感を出せるのが特徴です。

■メリット 
換気しやすい
災害時の緊急脱出ルートになる
開閉しやすく出入りが簡単
バリアフリー住宅にも◎

■デメリット
防犯性が低い
断熱性や防音性に劣る
床が日光焼けして変色することがある

腰高窓

大人の腰の位置程度につけられる窓のことで、日本の住宅でよく見られる形です。

腰窓と呼ばれることもあり、開閉バリエーションが多いのが特徴です。(引き違い、すべり出し、上げ下げなど)

■メリット
床から窓枠までの空間を有効活用できる
家具の配置がしやすい
採光性が高い

■デメリット
設置場所によっては人の視線を感じる
ガラス面が大きいと防犯面が心配
踏み台があれば子どもが登れるので落下防止対策が必要

地窓(ローサイドライト)

床に近い低い位置につけられる窓のことです。

外からの視線を気にせず景色を楽しめ、優しい光を取り入れられるのが特徴です。

■メリット 
天窓や高窓と組み合わせると空気循環が促され換気効率アップ
プライバシーを守りながら採光や換気が可能

■デメリット
特に開けている間は砂埃ゴミや虫が入りやすい
屈まないと開閉できない

出窓

壁より外に張り出した形の窓です。

窓際にスペースができるため室内を広く見せられるのが特徴で、台形や円形、角形などの形状から選べます。

■メリット
室内が広く感じる
窓辺のスペースを有効活用できる
外観がおしゃれになる

■デメリット
夏季には熱気が篭り冬季には結露が発生しやすい
窓が目立つことによる防犯性の低下
床面積として算出されるケースがある

全開口窓(フルオープン窓)

幅いっぱいに全開できる窓を全開口窓、またはフルオープン窓と言います。

クローゼットのように折り込むタイプ(折りたたみ窓)と壁に引き込むタイプがあります。

■メリット 
庭やテラスの入り口に設けると開放感溢れる部屋に
開口部が大きく出入りや家具の搬入に便利
バリアフリー住宅に適している

■デメリット
ガラス面が大きいため断熱性が下がる
プライバシーや防犯性が気になる

肘掛け窓

座った時に肘をかけられる高さにある窓のことです。

和室に設けることが多くありましたが、時代に伴う住宅の変化や安全面の観点からそれほど見られなくなりました。

■メリット 
座って景色を眺めるのに適している
日本住宅(和室)との相性が良い

■デメリット
子どもの落下事故につながる高さに位置している

コーナー窓

部屋の角に設けた窓のことをコーナー窓と言います。

部屋の一角がガラス張りになることで開放感を得られるのが特徴です。

■メリット
室内が広く感じる
外の景色や自然光を取り込むのに適している

■デメリット
家の角を開口するため耐震性が下がる
カーテンなどで覆えない隙間が生じる

スリット窓

スリット窓とは、細長い形の窓のことです。

縦長タイプと横長タイプがあり、複数枚組み合わせて外観をおしゃれに演出することができます。

■メリット
縦長スリットは空間を高く見せることができる
横長スリットはプライバシーを守りつつ採光や換気ができる
人が出入りできないサイズのため防犯性が高い

■デメリット
開口部が狭いため設置場所によっては光が入りづらく暗くなる

【構造・開き方別】窓の種類とメリット・デメリット

窓は構造や開け方で分類することも可能です。メリットとデメリットを交えて15種類の窓をご紹介します。

FIX窓(はめ殺し窓)

窓ガラスが窓枠に固定されていて、開閉できない窓のことです。

換気はできないため、採光や眺望、外観のデザインを目的として設置されます。

■メリット
開閉部が無いため住まいの断熱性が上がる
四角形や丸型、三角などデザインが豊富でおしゃれな外観を演出できる

■デメリット
外側の掃除がしづらい
換気ができない       

引き違い窓

引き違い窓は、日本の住宅において多く採用されています。

2枚以上の窓を横に滑らせて開閉します。

■メリット
価格が安い
開き具合で風通しを自由に調節可能
子どもやお年寄りでも開け閉めしやすい

■デメリット
密閉度が低いため断熱性が下がる
外観がおしゃれに見えない場合がある(目のように見える)

両開き扉

左右の窓枠を軸にして、2枚の窓を開閉するタイプの両開き窓。

内開きと外開きがあり、可動域が広くデザイン性が高いのが特徴です。

■メリット
引き違い窓に比べて気密性が高い
開けると開放感が得られる

■デメリット
防犯性や安全性を確保するためにはストッパーが必要
ストッパーをつけると大きく開けなくなりメリットが発揮されない

片開き窓

窓枠の左右どちらかを軸にして開閉する窓のことで、内開きと外開きがあります。

欧米では一般的な形で、最近は日本の住宅においても多く見られるようになってきました。

■メリット 
気密性が高い
高さや幅のバリエーションが豊富

■デメリット
開閉時に網戸を開けるため虫が入り込みやすい
内開きの場合は開けると室内空間が狭まる
安全性や防犯性を確保するにはストッパー設置の必要がある

引込み窓

引き込み窓は、窓枠の片側の壁に戸袋が設けられており、窓自体を収納できる形になっています。

開けた時に見た目がすっきりするのがポイントです。

■メリット
戸袋に窓を収納できるため見た目がすっきりする
庭やテラス面した場所に設けると開放感が出せる

■デメリット
他の窓と比べて価格が高い

横すべり出し窓

窓の下側にある取手を押し、外側に滑らせて開ける窓のことです。

狭いスペースにも設置できます。

■メリット
窓が庇代わりとなり小雨程度なら開けたままにできる
気密性が高い
すりガラスにすればプライバシーを守りつつ風通しを確保できる

■デメリット
開放側にスペースが必要
他の窓より通気性が劣る

縦すべり出し窓

縦方向を軸にして、外側にすべり出しながら開く窓のことです。

効率的に風を取り入れられるのが特徴です。

■メリット
室内から窓の外側を掃除できる
風を効率的に取り込める
バリエーションが豊富で外観のアクセントになる

■デメリット
横すべり出し窓と同様、開放側にスペースが必要
雨天時に開けると雨が入ってくる

突き出し窓

窓枠の上側を軸に、ガラス戸の下側を外に押して開けるタイプの窓です。

横すべり出し窓と似ていますが、固定される部分が異なります。

■メリット
窓が庇代わりになり小雨程度なら風通しを確保できる
曇りガラスを組み合わせると外の視線を気にせず景色を楽しめる

■デメリット
他の窓と比より通気性が劣る

内倒し窓

窓の下部を軸に、窓の上部を室内側に倒すようにして開くのが内倒し窓です。

高い位置に取り付けた場合はフック棒を使って開閉します。

■メリット
内側に開くため外側のスペースに制限があっても設置できる
すりガラスにするとプライバシーを保ちながら換気可能
一定の角度以上開かないようストッパーをつければ防犯性アップ
子どもの落下防止に適している

■デメリット
カーテンやブラインドを設置しにくい

外倒し窓

窓の下側を軸にして、上部を外側に倒して開くタイプの窓です。

排煙窓や換気用に使われており、室内の空気を外に出すのに適しています。

■メリット
室内の空気を外に出すのに適している

■デメリット
雨天時は雨が入りやすい

ルーバー窓(ジャロジー窓)

細長いスリット状のガラスを回転させて開け閉めする窓のことです。

お風呂場やトイレなど、プライバシーを守りながら換気をしたいところに多く採用されています。

■メリット
雨が入りにくい
自由に角度を変えて風通しを調整できる
プライバシーを確保しながら換気できる

■デメリット
ガラスが合わさっているため隙間があり気密性が悪い
簡単に取り外せるタイプにおいては防犯面が不安

オーニング窓

横長の窓を2〜4枚縦に連結させたのがオーニング窓です。

ルーバー窓と同様、一つのハンドルで複数枚の窓を開閉します。

■メリット
小雨程度なら窓を開けて換気が可能
開き具合で通風量の調節が可能
ルーバー窓より気密性に優れている
窓枠が格子代わりとなり外からの視線を遮ることができ、防犯効果もある

■デメリット
室内から外側に手が届きづらいため掃除がしにくい

回転窓

窓の中央を軸として180度回転する窓を回転窓と言い、垂直軸と水平軸があります。

一般住宅にはそれほど普及していません。

■メリット
気密性が高い
掃除がしやすい

■デメリット
高価なため一般の住宅には採用されにくい
網戸との相性が悪い

上げ下げ窓

上下にスライドして開閉する窓のことで、欧米の住宅において広く採用されています。

片方だけが動くシングルハングと、2枚が連動するダブルハングがあります。

■メリット 
デザイン性が高いためおしゃれな外観作りに◎
開き具合で通風を調整できる
防犯性が高い

■デメリット
2枚の窓が連動するダブルハングは外側の掃除がしにくい
窓を上げ下げするにはある程度の力が必要

ツーアクション窓

一つの窓で内開きと内倒しの二つのパターンで開閉ができる窓で、優れた機能性を持ちます。

まだ普及段階のため、価格は高めに設定されています。

■メリット
内開きにすると室内側に大きく開くため掃除しやすい
気密性と断熱性が高い
防犯に効果あり

■デメリット
他の窓に比べてコストがかかる

窓の構造・位置によって変わる光の入り方

窓からの光の入り方はワンパターンではなく、構造や位置によって変わります。

4種類の窓に絞って解説しますので、窓選びの参考にしてくださいね。

天窓の場合

天窓から入る光の量は、壁面に設置された窓の3倍。

つまり、壁面にある窓の3分の1のサイズで同等の光量が確保できます。

天窓からの光は部屋の隅まで行き渡り、全体を明るくすることが可能です。

日差しを取り込みにくい北側の部屋に最適で、南側に設けると眩しすぎたり暑くなりすぎたりすることがあります。

高所窓の場合

高い位置から光が注ぐため、部屋の奥まで明るく照らされます。

外からの視線を気にせず採光でき、間接照明のように部屋の雰囲気を明るくしてくれるのがポイントです。

大きな窓の場合

庭とリビングの間に設置されるような、掃き出し窓や全開口窓のような大きな窓からは、一気に多くの光を取り込むことができます。

南側に設置する場合、夏場は眩しすぎたり暑すぎたりするため、直射日光を抑える庇の取り付けを検討してみてください。

低所窓の場合

低所窓からは、柔らかい光を取り入れることができます。

日光は部屋の奥までは射し込みませんが、光で床が覆われたような落ち着いた雰囲気になります。

高所窓と同様プライバシーを守りつつ採光が可能です。

新築住宅でよくある窓設計の失敗例

ここからは、新築住宅にやってしまいがちな窓設計の失敗パターンをご紹介します。

窓は設置場所やサイズによって生活環境を大きく左右します。

窓をたくさん作りすぎて家具の配置に困る

特にリビングにおいて、「窓を多く設置しすぎて家具をうまく配置できない」というのはよく見られる失敗例です。

窓の設置位置は外観や採光性、通気性だけでなく、家具のレイアウトやインテリアもセットで計画しましょう。

光や風が思うように入らない

「おしゃれにしたい!」と思うのは当然なのですが、設置位置に合った窓選びをしないと住み心地に影響します。

採光性や通気性は図面だけでは分かりづらく、複数の要素が絡み合います。

担当者に聞いたり、ご自身で現地に足を運んで確認したりするのも良いでしょう。

窓を開けると物にぶつかる

例えば窓のすぐ側が駐車場の場合、窓の先にスペースが確保されていないと車や人にぶつかってしまいます。

また、密集した地域では「すぐ前に隣家があり窓が開けられない」といった問題もよく発生します。

周囲の建物も考慮しながら目的に沿った使い方ができるよう計画しましょう。

天窓から入る光が眩しすぎる

天窓は採光効果が非常に高いため、設置場所を誤ると眩しすぎたり暑くなりすぎたりします。

北側の部屋に設置する、もしくは遮熱に優れた窓ガラスを選ぶと良いでしょう。

新築住宅の窓の選び方

「せっかく建てたのに思っていたのと違う」を回避するために、最適な窓選びのコツをご紹介します。

窓選びには非常に多くの検討ポイントがあります。

・断熱性
・採光性
・メンテナンス性
・プライバシーや防犯性
・デザイン性
・通風性

・眺望性

まずは、窓本来の役割である採光や風通し、眺望などをベースに、実際の生活を想定して考えてみてください。

「子ども部屋には採光性が高く簡単に開けられない窓が良さそう」

「おじいちゃんが使う部屋の窓は開けやすい方が良いかしら?」

「壁や内装クロスと窓枠の色の組み合わせは合っているかな?」

など、住む人が利用するシーンに加えて、設置時の外観や室内を思い浮かべると、理想の窓設計に近づくでしょう。

また、窓の機能性を左右するのは大きさや形、開閉パターンだけでなく、窓のサッシやガラスなどの素材も含まれます。

理想のライフスタイルから自分たちに合った窓を打ち出しつつ、周辺環境に詳しい工務店や設計士などに相談してみましょう。

ショールームやモデルハウスで実際に触れてみるのもおすすめです。

高品質で安心・安全な住宅はロゴスホーム

ロゴスホームは十勝地方で培った技術を生かし、北海道の厳しい環境下においても高品質・高性能な住まいを提供しています。

北海道は日本一消費エネルギーが多い地域。

その中でも高い省エネ性能を発揮する快適な住まいを造り上げています。

そして、私たちのコンセプトは「楽しいをデザインする」です。

数十年後の未来まで見据えて、お客様に楽しく暮らしていただける住まいをチーム一丸となってお届けします。

オンラインでのご相談も承っておりますので、北海道や東北で新築住宅をご計画されている方は、ぜひご検討ください。

まとめ

最適な窓を選ぶには、それぞれのメリットとデメリット、特徴を理解し、利用シーンを想定して考えることが大切です。

また、窓は防犯面や外観のおしゃれさにも影響するため、検討ポイントが非常に多くあるでしょう。

定番パターンで決めるのではなく、周辺環境を知る設計士や担当者に相談しながら進めると失敗しない窓選びができますよ。

ロゴスホームでは北海道や東北で快適に過ごせる住まいを提供しています。

窓やその他の住宅設備についても、お気軽にご相談ください。

▼北海道の方はこちら

▼東北の方はこちら

この記事を書いた人

LOGOS HOME

ロゴスホームのスタッフです

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